核家族化が進み、地域のつながりも薄れる中、妊娠・出産・育児中の孤立が産後うつや虐待などにつながる可能性もあるとして、すべての親子が妊娠初期から継続的にサポートを受けられるような体制を作ろうと、国会議員の団体が作られ、初会合が13日に行われました。
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設立総会を行ったのは「妊娠期から家族を社会で支える議員連盟(ネウボラ議連)」です。ネウボラとは、フィンランドの母子保健システムで、妊娠中から子育て期まで、継続して様々な支援を受けられる仕組みです。
ネウボラ議連設立の背景としては、出産の無償化が決まるなど様々な子育て支援制度があるものの、自治体間の差が大きいほか、必要な人に支援が届かない現状があり、産後うつや新生児遺棄などが後を絶たないとして、妊娠期からすべての親子を丁寧にサポートする仕組みが必要だということです。
ネウボラ議連の会長・長島昭久衆議院議員は、子育て支援を川の流れに例え、次のように述べました。
「我々は川下(かわしも)で様々な課題を抱えるこどもや親子を支援してきたが、川上の段階で気付くことができないか。せっかく生まれてきたこどもたちを皆で社会で大切に育てる、家庭をまるごと支援できる制度を作っていきたい」
■ヒトは「共同養育」でしか子育てできない
ネウボラ議連は、専門家や民間団体の意見を聞くなど調査・分析を行った上で「伴走する専門家(日本版ネウボラナース)」の制度化を検討するなどと掲げていて、13日の会合では、専門家による講演が行われました。
人類学者で総合研究大学院大前学長の長谷川真理子さんは、長年、チンパンジーや狩猟民族などの研究をしてきたことを踏まえて、ヒトは「共同養育」が基本で、母親1人で孤独に育児をすることはとても難しいと解説しました。
長谷川さんは「チンパンジーと違い、ヒトは脳みそが非常に重いのが特徴。脳が発達したことでいろいろな発明も発見もできた。こうした脳を持つヒトの大人はいろいろなことができるが、こどもは何もできない状態で生まれてくる。何もできないこどもを何でもできる大人に育てなければいけない。子育てには多くの時間と労力が必要で、親だけでなく、いろいろな大人がかかわる共同養育が必要だ」と強調しました。
そして、「以前はおせっかいというものがあったが、プライバシーもなかった。今はプライバシーが守られ、いろいろな役割が分業化され社会が発展したが、分断も進み、(互いに恩恵を与えて支えあう)互恵関係性も捨ててしまった。昔には戻れないし、戻りたくもないでしょう。ではどうすればいいのかというと、個人の自由とプライバシーが守られ、相互扶助する小規模な社会を再構築できるかどうかだ」と提唱しました。
引用元:
育児の孤立を防ぐため、すべての親子に妊娠初期から出産後まで継続支援を…ネウボラ議員連盟設立(Yahoo!ニュース)