過疎地域に指定された茨城県内自治体が支給する出産祝い金に対し、県は本年度、同額を上乗せして補助する事業に乗り出す。支給額を実質的に倍増させ、少子化が深刻な地域の出生数増加につなげたい考えだ。県の補助事業を受け、行方市は第3子以降に最大100万円を支給する新制度を創設しており、他自治体でも拡充の動きが広がっている。

県は「過疎地域出産祝い金補助事業」として、2026年度一般会計予算に4000万円を計上した。財源には国の臨時交付金を充てる。5月中に実施要項をまとめ、早期の運用開始を目指す。

県少子化対策課によると、対象は全域や一部が過疎指定を受けている11市町。各市町が独自財源で実施する現金支給の祝い金に対し県が同額を補助する。補助上限は出生1人当たり100万円。4月末現在で、対象のうち6市町が制度を設けており、同課の担当者は「過疎地域は人口減少率が高く、少子化の影響は深刻。自治体の人口対策を県としてもサポートしたい」と強調する。

県の予算計上を受け、行方市はこれまで一律10万円だった「誕生祝い金」を大幅に拡充し、新たな支給制度を整えた。新制度では、第1子に最大50万円、第2子に同70万円、第3子以降には同100万円を支給する。第3子以降の場合、出生時と1歳の誕生日に各20万円、2歳と3歳の誕生日に各30万円を分割して支給する計画。新制度で「子育てにしっかり投資するまち」との姿勢を内外に打ち出し、若年層や子育て世代の移住・定住を呼び込みたい考えだ。

このほか、常陸大宮市や大子町なども本年度中に県補助を活用した上乗せを実施する見込み。すでに第2子以降に最大50万円、第3子以降に同100万円を支給する河内町は県の補助を上乗せする予定という。同町では例年10人余りが支給対象となっており、町の担当者は「受給者のメリットは大きく、喜んでもらえるはず」と期待を寄せる。

他の市町の中には、県の実施要項の内容を踏まえて導入や拡充を検討する動きもある。



引用元:
過疎地の出産祝い倍増 茨城県、市町制度に上乗せ(茨城新聞クロスアイ)