第78回日本産科婦人科学会学術講演会が2026年5月15日〜17日、札幌市のグランドメルキュール札幌大通公園ほかで開催されます(オンデマンド配信ありのハイブリッド開催)。会長を務める渡利 英道先生(北海道大学大学院医学研究院 産婦人科学教室教授)に、学術講演会の見どころやテーマにかける思い、産婦人科医療の課題と展望などについて伺いました。
◇北の大地から世界を照らす――テーマに込めた決意
渡利 英道先生(北海道大学大学院医学研究院 産婦人科学教室教授)
本学術講演会のテーマは「光は、北から〜Be Ambitious!〜」です。本会が開催される2026年は、北海道大学にとって創基150周年という大きな節目にあたります。
ちょうど今年行われる記念事業のテーマ「光は、北から」に、北海道大学発展の礎を築いたクラーク博士の有名なフレーズ「Boys, be ambitious!」を組み合わせ、本学術講演会においてもその志を共有したいと考えました。
このテーマには、北海道の地から研究成果や新たな知見を世界へ向けて発信していきたいという思いを込めています。また、私が所属する北大の産婦人科学教室としても、この学会開催を通じてさまざまな研究分野における取り組みをいっそう充実させていくという決意の表明でもあります。
◇最新医療、地域課題など注目のプログラム
メインとなる3つのシンポジウムに加え、「会長特別企画」では特に注目していただきたいプログラムを多数用意しました。その筆頭が、初日の開会式直後に行われる「光免疫療法」のセッションです。小林 久隆先生(米国国立がん研究所分子イメージング部門、関西医科大学附属光免疫医学研究所)が開発されたこの“第5のがん治療”といわれる画期的な治療法について、ぜひ理解を深めていただければと思います。
北大では現在、婦人科系がんを対象に世界初となる光免疫療法の治験を進めており、その最新動向について紹介する予定です。
そのほか、AIの活用に関するセッションや、日本VR医学会との合同企画、米国メモリアルスローンケタリングがんセンターをはじめ海外から著名な研究者を招いた英語セッションなど、多彩なプログラムを準備しています。
委員会企画として、私たちを取り巻く重要なトピックである診療報酬改定、出産費用の無償化、PGT(着床前遺伝学的検査)などについても、広く議論できる場を設けます。
また、社会的な視点を取り入れたプログラムも大きな特徴です。株式会社セコマ 取締役会長の丸谷 智保氏をお招きし、北海道を中心に展開する「セイコーマート」の過疎地域での店舗展開や、地域に貢献する活動について伺います。
さらに、函館市長の大泉 潤氏にご登壇いただき、人口減少が進行している函館市における「少子化時代のまちづくり」をテーマにお話をいただきます。加えて、昨今被害が増加しているクマへの対策も北海道が直面する喫緊の課題であることから、クマの生理・生態研究を専門とする坪田 敏男先生(北海道大学大学院獣医学研究院)によるセッションも準備しています。
引用元:
日本産科婦人科学会が5月、札幌で開催――“第5のがん治療”光免疫療法の紹介も(Yahoo!ニュース)