出産後の母子をサポートする「産後ケア」事業が県内でも広がっている。助産師による訪問支援などが全市町村で実施され、利用率も堅調に推移する一方、施設でのサポートは地域に大きな偏りがあり、利用料金も自治体ごとで異なるなど課題も浮き彫りになっている。県は今年度、自治体や事業者、関係団体などでつくる事業推進連絡会を設置し、課題解決に乗り出している。(平井宏一郎)
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産後ケア事業は、助産師らが出産後の母子に心身のケアや育児相談などを行うもので、2021年度から実施が市区町村の努力義務となった。助産師らが自宅を訪れる「居宅訪問型」、保健センターへの「通所型」、病院などに泊まる「宿泊型」がある。
県子育て支援課によると、県内では21年度から全市町村が訪問型に取り組んでおり、今年度も同種の事業を含め、全市町村が実施している。通所型に取り組む市町村数は21年度の4から、今年度は32、宿泊型も8から32と、大きく増加した。
利用者数も20年度、285人から、24年度(暫定値)は約5倍の1515人。利用率も20年度の7・0%から、23年度には31・0%と全国平均(15・8%)の約2倍に上昇。24年度(暫定値)は48・7%に達した。
一方で課題もある。通所型や宿泊型を各自治体から受託する県内施設は、25年度は15か所と24年度より5か所増えたものの、高知市内が10か所で全体の6割超を占める。幡多圏域で3か所、安芸圏域で1か所、中央東圏域で1か所で、高幡圏域はゼロと、地域偏在が顕著なほか、利用料金や利用回数の上限なども自治体によってばらつきがあるのが現状という。
県は今月、高知市で自治体や事業者などによる事業推進連絡会の初会合を開催。今年度中に県内で統一した安全対策マニュアルを作成するほか、事業者が自治体に提出する報告書の書式を統一するなど、事務作業の負担軽減も図る。
標準的な利用料金のあり方や、通所・宿泊型の施設がない地域で既存の施設が活用できないかなど、偏在の解消策などについても議論していく予定で、同課は「産後の心身ともに不安定になりやすい時期に、ケアを行うことで産後うつの予防や負担軽減などを図ることは大切。県内のどこでも同じように必要なケアを受けることができる体制づくりにつなげたい」としている。
引用元:
産後ケア地域格差課題 県、解決へ連絡会設置 高知(読売新聞オンライン)