「早く小さく生まれた私たちが、同じ境遇の子どもやご家族を支えたい」。そんな思いから、1000g未満で「小さく生まれた赤ちゃん」だった女性たちが立ち上げたグループがあります。SNSを通じて相談に乗り、経験を発信しています。(朝日新聞withnews編集部・河原夏季)

【画像】代表は25週760gで生まれた大学生 「新生児医療の現場に関わりたい」

1000g未満で生まれた当事者がつくるグループ
妊娠23週444g、24週818g、26週701g、28週560g……。リトルベビーのグループ「Cheerful(チアフル)」は、早産で小さく生まれた当事者が運営しています。

メンバーは、関東と関西に住む18〜30歳の女性9人。いずれも妊娠28週未満で生まれた超早産児で、1000g未満で生まれた超低出生体重児でもあります。属性は看護師や保育士、会社員、学生など様々です。

多くの赤ちゃんは妊娠37〜41週(正期産)で生まれ、平均出生体重は約3000g。妊娠22〜36週で生まれる早産児は全体の約6%で、2500g未満で小さく生まれる低出生体重児は全体の約9%です。

Cheerfulの活動は、Instagramを通じた情報発信と、ダイレクトメッセージ(DM)での個別相談が中心です。生い立ちや幼少期の習い事などメンバーの経験を共有しながら、当事者や家族の不安・疑問に答えます。

代表を務めるのは、東京都に住む大学1年生の但馬芽吹さん(18)。現在、NICU(新生児集中治療室)などで家族の心のケアをする周産期心理士をめざして学んでいます。

2023年、当時高校2年生だった但馬さんがInstagramで「小さく生まれた本人が中心となったサークルを立ち上げたい」と発信したところ、現在のメンバーから「協力したい」と連絡があったといいます。

立ち上げの背景には、但馬さんがInstagramで自身の経験を発信したときの懸念がありました。

SNSで経験や思いを発信
但馬さんは、2007年に妊娠25週(妊娠7カ月)体重760gで生まれました。親からは「足を曲げると両手に収まる、500mlのペットボトルくらいの大きさだった」と聞いたそうです。

NICUとGCU(新生児回復室)に計135日入院し、3330gに成長して退院。入院中は、早産児に多く見られる目の病気・未熟児網膜症のため手術を繰り返したり、重度の黄疸で治療を受けたりしました。肺も弱く、自宅では1歳半まで在宅酸素療法を続けていたそうです。

眼科の治療や苦手な運動、新生児期の治療の影響で声がかすれていること……。但馬さんは、高校1年生のときから早産児としての経験や思いをInstagramで発信してきました。

発信するうちに、多くの家族や小さく生まれた当事者たちとつながっていったといいます。

DMには、早産児を育てる母親を中心に「小さく生まれて親を責めたことはありますか?」「親御さんから小さく生まれたことをどんな風に伝えられましたか?」「今苦労していることは?」「親にしてほしかったことは?」といった質問が届きました。

但馬さんは親たちの「子どもの幸せを願う気持ちを感じた」と話します。一方で、当時は小さく生まれたことを発信するアカウントが少なく、但馬さんの経験や意見が早産児代表のように捉えられないか心配していたそうです。

「私はひとつの例でしかありません」。早産児の様々な生き方や考え方を知ってもらいたいと、仲間を集めました。

引用元:
妊娠23週444g、28週560g…小さく生まれた本人がつくる団体「早産の子やご家族を応援したい」(Yahoo!ニュース)