がんの早期の発見・治療に向け、静岡県は検診の受診促進を強化する。「2029年に受診率60%以上」を目指す静岡県だが、22年時点の受診率は最も高い肺がん検診で54・4%にとどまる。25年度は特に受診率が伸び悩んでいる国民健康保険加入者や、会社員など健康保険の被保険者の収入で生計を立てる主婦ら「被扶養者」をターゲットに絞り、全国平均に比べて静岡県の受診率が低い乳がん検診を重点に受診促進を図る。

 国が推奨する検診は胃がん、肺がん、大腸がん、乳がん、子宮頸(けい)がんの5種。22年の国の調査では国保加入者の受診率は15〜20%にとどまる。被扶養者の受診率は肺がん45・3%(被保険者80・8%)、大腸がん42・3%(同71・9%)など、職場で受診を勧められる会社員などの被保険者と比べて大きな差があるのが現状だ。

 受診しない理由として、「受ける時間がない」「必要な時にいつでも受診できる」「健康状態に自信があり、必要性を感じない」などが多いほか、「検査に伴う苦痛に不安がある」「がんが発覚するのが怖い」との声も少なからずある。県の担当者は「検診に行くメリットを持たせることが必要だ」との認識を示す。

 静岡県では乳がん以外の検診受診率は全国平均を上回っているが、乳がんは45・9%で全国の47・4%と比べて1・5ポイント低い(22年時点)。ターゲット層には女性が多いことを踏まえ、25年度は全国より受診率が低い乳がん検診を対象に受診促進を強化する。

 夏ごろには、乳がん検診受診者に抽選で景品を贈る事業をスタートする方針。受診を促す効果的な啓発活動を展開するため、民間事業者に企画を募集するコンペも実施予定だ。

 がん検診受診の実施主体は基本的には市町で、検診への助成制度も自治体によって差がある。県疾病対策課の小松栄治課長は「市町や関係機関にも働きかけ、県全体で受診促進を図っていきたい」と話した。

静岡新聞社



引用元:
乳がん受診者には景品も… 静岡県、がん検診啓発強化 国保加入者、主婦ら重点(Yahoo!ニュース)