去年1年間に生まれた赤ちゃんは約72万人。9年連続で過去最少を更新し、少子化に歯止めがかからない状況が続いています。
 そんな中、厚生労働省が来年度にも出産費用を無償化する方針を固めたことがわかりました。

【動画】少子化に歯止めは まだまだ少ない!日本の子育て予算

 これで少子化は食い止められるのでしょうか?本当に必要な対策は…?大阪教育大学の小崎恭弘教授とともに考えます。

■出産無償化で少子化に歯止めは?
来年度にも“出産無償化”の方針 検討される2つの対策案

 「正常分娩」は病気やけがではないことから保険の適用外となっています。現在「出産一時金」として、妊婦に50万円が支給されていますが、平均出産費用は増加傾向にあり、少子化の一因とも言われています。

 出産費用無償化にあたって検討されている案が「一時金の増額」と「妊婦負担なしの保険適用」ですが、それぞれ懸念点もあります。一時金を増額した場合、産科が便乗して出産費用の値上げをする恐れがあるといい、保険適用については、診療報酬になるので、産科が自由に値上げできず、経営困難になる恐れがあるといいます。

大阪教育大学の小崎恭弘教授

 小崎教授は、出産無償化について「基本的には賛成」としたうえで、産科の医師が減少していることもふまえ「お金を出せばいいという問題ではなく、全体のバランスを考える必要がある」と指摘します。

■女性の“親ペナルティ”解消がカギ?
“親ペナルティ”とは

 みなさんは「親ペナルティ」という言葉を聞いたことがありますか?
 子育てによる親の経済的・社会的不利益と、それによる幸福感の低下。特に女性の子育てによる収入減やキャリアの中断を指すことが多いです。

無償労働時間の男女比較

 OECDが去年公表した「無償労働時間の男女比較」に関するデータを見ると、「無償労働」(=家事・育児などのお金にならない労働)の時間は、欧米諸国に比べて日本は男女差が大きく、日本の男性は家事・育児に参加する時間が少ないことがわかります。

 フルタイム勤務の男性が労働時間を平日1日2時間減らすと「出生率が0.35増える」という試算(京大の柴田悠教授)もあります。

「“お金と文化の両輪”を意識することが大切」

 少子化対策のあるべき姿として、大阪教育大の小崎教授は「“お金と文化の両輪”を意識することが大切」と考えます。

小崎教授:
 無償化は大切ですが、お金があれば子どもが育つわけではありません。様々な積み重ねで、人々や企業、社会全体の意識を変えていく。現在はお金に寄り過ぎてるところがあるので、バランスをとっていくのが大切だと思います。

(『newsおかえり』2025年5月14日放送分より)

引用元:
少子化対策 女性の“親ペナルティ”解消がカギ? 来年度にも「出産無償化方針」も…『お金を出せばいいという問題ではない』 大阪教育大学教授が指摘(Yahoo!ニュース)