第三者の精子や卵子を使った不妊治療などのルールを定めた特定生殖補助医療法案を巡り、提供精子で生まれた当事者や、提供を受けた親などが9日夜、法案の修正を求める緊急のオンラインイベントを開いた。今国会に提出された法案は、生まれた子が出自を知るための手続きが不十分で、医療の対象を法律婚夫婦に限ったことで性的少数者らの不安が増しているなどとして、見直しを訴える声が相次いだ。

 法案は2月に自民、公明、日本維新の会、国民民主の4党が参院に共同提出した。精子や卵子を提供したドナーの情報は、医療機関から報告を受けた国立成育医療研究センター(東京都)が100年保管。成人した子が請求すれば、身長や血液型、年齢など、ドナーが特定されない情報を一律に開示する。一方、名前など特定につながる情報の開示にはドナーの同意が必要になる。

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 提供精子で生まれた石塚幸子さん(45)は「この技術で生まれたことを子ども自身が知った上で、ドナーについて知りたいかどうかを選び、知りたい場合はアクセスできるようにすべきだ。開示される情報にドナーの許可が必要なのは大きな問題で、出自を知る権利が後退しないか危惧する」と語った。

 法案は事実婚夫婦や同性カップル、独身女性は医療の対象外としている。また、ルールに違反した医療機関や個人に対して拘禁刑や罰金などの罰則を設けた。同性のパートナーがおり、精子提供を受けて妊娠中の女性は「法が成立すれば子どもを生涯持てなくなると不安に思い、昨年から妊活を始めた。全ての女性の生殖にまつわる権利を侵害する法案ではないか。生まれてくる子どもたちが偏見や差別の目にさらされないよう願う」と求めた。【寺町六花】



引用元:
「出自知る権利」保障を 特定生殖補助医療、法案修正求めイベント(毎日新聞)