札幌市中央区の京王プラザホテル札幌に今月、産後の母親の回復と育児をサポートする「産後ケアホテル」が本格オープンした。24時間体制で乳児を預かって母親に休息をとってもらうと同時に、助産師が育児相談にも応じる。道内では一部自治体や助産院などが行っているが、ホテルでのサービス提供は初とみられる。


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 運営する「ココカラ」は、3年前に自ら産後うつを経験した高橋奈美社長(31)が設立した。当時は専業主婦で、夜泣きや授乳が延々と続く日々。つらい毎日から逃れる方法を考えているうちに起業を思い立った。インスタグラムで助産師を募集し、1年前から試行的にサービスを開始。助産師が10人ほどに増えたことから、本格稼働にこぎつけた。

札幌市でオープンした「産後ケアホテル」
 17日から2泊3日でサービスを利用した札幌市中央区の女性(27)は、長女(4か月)を預け、3か月ぶりの美容院や整体、夫との焼き肉を楽しんだ。19日に長女を迎えに行った際は、心身ともにリフレッシュした様子で、助産師に「ありがとうございました。しっかり休めました」と笑顔を見せた。

 ココカラが利用者に行ったアンケートでは「次の妊娠を考えるきっかけになったか」という質問に6割超が「なった」と回答した。母親を助けるだけでなく、第2子、第3子をもつ意欲につながっている手応えがあるという。

 ココカラが提供するサービスは、ホテル代を含め2泊3日で9万9000円からと高額だ。助産師を十分に配置して安全を管理するには人件費がかさむ。国による統一した運営基準などもまだない。

 これらの課題に対して、高橋社長は「サービスを定着させていくことで、国を含めて広く支援を受けられるようになれば」と話している。

自治体9割で事業
 2021年4月に施行された改正母子保健法で、産後ケア事業が市町村の努力義務となった。道の調査によると、今年度事業に取り組むのは全179市町村のうち166市町村(93%)。助産院の空きベッドなどを活用する宿泊型と日帰りの通所型、助産師らによる訪問型がある。

 札幌市は16年度から宿泊型と通所型を始め、昨年度はそれぞれ延べ282人、783人が利用した。宿泊型は、母親が赤ちゃんを預けて出かけられない点で「産後ケアホテル」と異なる。利用は増加傾向で、今年10月には「赤ちゃんを連れて外出すること自体が大変」という要望に応え訪問型も追加した。

 留萌市も6月に事業を開始。通所型は母親の骨盤や乳房のケア、ベビーマッサージなどが好評で、毎月10人ほどが利用する。

 市保健医療課の担当者は「助産師への育児相談や、同じ子を持つ仲間作りをしたいというニーズが想像以上に高い」と話している。

引用元:
「産後ケアホテル」札幌でオープン…24時間体制で預かり、助産師に育児相談(読売新聞オンライン)