福岡市立こども病院の医師に病気の症状や予防法などを尋ねる「#子育て処方せん」。今回はアレルギー・呼吸器科長の手塚純一郎医師に、食物アレルギーについて聞いた。

食物アレルギーは、ウイルスや細菌から体を守る免疫の働きが体に害がない食品を食べたときにも過剰に反応する状態のことだ。原因となる食物が体内に入ると、かゆくなる、くしゃみが出るといった症状が引き起こされる。

 皮膚が赤くなったり、せきが出たりした場合は受診する必要がある。せきが止まらなくなってゼーゼーする、意識がもうろうとするなど緊急性の高い症状が出たらすぐに救急車を呼んでほしい。

 これまで原因となる食品を食べ過ぎることなどで起きると考えられてきたが、最新の研究で湿疹が影響していることが分かってきた。乳児に湿疹ができると皮膚のバリア機能が低下する。食物の一部がその部分から体内に取り込まれ、アレルギー反応に関与する抗体を獲得する。スキンケアを行い、湿疹は放置せずしっかり治療することが予防につながる。

長い間、鶏卵、牛乳、小麦が3大アレルゲンとされてきたものの、近年、木の実が原因となることが増えた。健康志向の高まりでナッツを食べる機会が増えたことが要因と考えられる。

 3歳児の10〜15%が食物アレルギーになるとの調査結果があるが、消化吸収の機能の発達などで次第に減少し、小中高校生では6%程度になる。乳幼児には食べたものに対して免疫が過剰反応しないよう学習する能力がある。この時期に原因となりそうな食品を食べ始めるのを遅らせると、食物アレルギーになるリスクを高めてしまう。適切な時期に食べさせることは大事だ。

日光浴も予防策の一つ。アレルギーを抑制するビタミンDは、日光を浴びると活性化される。母親が万全の日焼け対策を取ると母乳中のビタミンDが足りず、赤ちゃんがビタミンD不足になることがある。適度な日光浴がリスクを下げることも知っておいてほしい。

引用元:
食物アレルギー発症に「湿疹」が影響…スキンケアしてしっかり治療、適度な日光浴も予防策(読売新聞オンライン)