千秋さんの子育て方針は厳しく、欲しいものを買い与えるのはクリスマスと誕生日のタイミングのみと決まっていたそうだ。「親が芸能人だからって、スネ夫みたいになったら嫌だった」と当時の心境を語る千秋さん。一方でストレートな愛情表現は欠かさず、日々信頼関係を築き上げてきたため、千秋さんにとって今年20歳になった娘さんはすっかり“同性のすごく頼もしい人間”になっているという。今までの子育ての軸や、娘さんの成長に対しての思いを聞いた。(Yahoo!ニュース Voice)
千秋家のルール「プレゼントは年2回まで」
――娘さんは今年で20歳を迎え、区切りの年となりましたね。子育てを振り返って、千秋さんが大切にしていたことはなんですか?
千秋: 娘に対して「可愛い」「すごく大好き」「世界で一番好き」って、いっぱい言うようにしていました。これは私の勝手な持論ですが、例えば同じ顔の双子がいて、一人には毎日「可愛い」って言って、もう一人には何も言わないとするじゃないですか。その二人が大人になった時、違いが出てくると思っています。「可愛い」って言われてる子は、自信がついて明るく前を向けるような気がする。言われてない子は、自信がなくて下を向いちゃうんじゃないかな。自己肯定感を育てることで能力をいっぱい発揮してほしくて、必要以上に「可愛い」って言ってきました。いや、必要以上にっていうと娘に怒られちゃうと思いますが(笑)。
でも、スネ夫みたいにはなってほしくなかったんです。親が芸能人だからって、甘やかされてわがままな子なんだと思われたくなかった。だから、おもちゃを買い与える時は厳しいルールをつくっていました。欲しいものを買ってもらえるのは、年に2回、クリスマスと誕生日の時だけだよって。
なので娘は、学校で“たまごっち”が流行した時は、自分で工夫して“紙のたまごっち”を作って遊んでたんです。最初はただの紙なんですけど、だんだん厚紙になって、色がついて、最終的にはボタンを押すことができるようになって。自分で工夫して、どんどん本物に近づけていく想像力が備わっていくことに、そばで見ていてびっくりでした。もし簡単に買い与えていたら、パッと遊んで、飽きたらすぐに終わりになっていたんじゃないかな。そのうちにクリスマスか誕生日がきて、念願の本物を買ってあげたら、すごく大事にしてくれました。
――娘さんとはどのような関係性でしたか?
千秋: 母と娘でありつつ、姉と妹のような関係でもありました。私には妹がいるので、家の中での競争や駆け引きが日常的にあったんですね。もし3つお菓子があったら、それぞれ1つずつ取って、残りの1つをどっちがもらうのかとか。姉妹がいるからこそ、自分の思い通りにならないこともありました。でも娘はひとりっ子なので、3つあったら当たり前に全部もらえちゃう。それが将来の甘えに繋がったら嫌だなと思って、私があえてお姉ちゃんの役割をしていました。お菓子が3つあっても、残り1つはゲームをして勝った方しか食べられないし、私が勝ったらもう容赦なく私が食べる。社会の厳しさみたいなのを教えるために、心を鬼にしてやっていたんだよって、娘には言いたいです。
――千秋さんは子育てと仕事を両立されていましたが、社会の中で働く母の姿を、娘さんに見せていましたか?
千秋: 特別意識して見せてはいませんでしたが、そばで見守ってくれたかなという感じです。あれは娘がまだ高校生だった時かな。本当はずっと歌の仕事がやりたかったんですが、当時私はその気持ちを家族に隠して、他の仕事をしていました。実際、歌の仕事なんて一切ありませんでしたしね。だけど今の時代はYouTubeがあるんだと教えてもらい、パッパラー河合さんにもお手伝いしてもらいながら、思い切って音楽活動を再開しました。
母親が新しいことにチャレンジすると言い出して、YouTubeのハウツー動画を見て、見よう見まねで撮影をしたり、編集をしたり。やりたかった音楽を始める姿を、娘は横で見ていました。「いつでもやりたいことをやっていいんだ」「夢を叶えていいんだ」「母親の年齢でも、チャレンジしている人がいるんだ」ということをリアルタイムで見せられたのは、良かったなと思っています。
信頼関係があるからこそ、本音を話せる
――娘さんの成長を感じた場面は?
千秋: それも娘が高校生くらいの時だったかな。私以外の家族みんなが遅くに帰ってくることが多かった時、私は家族のために家の掃除をして、洗濯をして、ご飯を用意して、ずっとハウスキーピングして待っている。夜になって「ご飯いらないよ」「今日は泊まるよ」って言われたら、用意していた分をどうにかして、一人で過ごすわけです。
そういうことが続いた時、なんかバカみたいだなって思って。娘に「あなたはもう大きいし、留守番もできるのに、ママは仕事が空いても旅行とかはできない。これっておかしいと思うんだよね」って相談したことがあります。そしたら娘は「そうだよ、おかしいよ!」って同意してくれたんです。「ママは外に行った方が、いろんな人と知り合えて、新しい仕事を思いつくのに、ずっと家にいてもったいないと思っていた」「お弁当だって毎日作んなくても学食とかもあるし、別に私のためにじーっと家にいなくてもいいよ」と言ってくれて、思わず「いいの⁉︎」となりました。
――娘さんに本心を伝えられる関係性だったんですね。
千秋: もちろん私も、言わない方がいいことは言いませんよ。何でもかんでも言い合えるのがいいというわけではなくて、その時の子どもの年齢や関係性によって違うと思います。これは大人になってから言おうかな、とか。私のママ友も、娘が高校生や大学生になってからは、女同士で、仕事の話やパパの話をするようになったみたいです。
私にとって今の娘は、“同性のすごく頼もしい人間”です。自分が産んだ子どもで、自分が育てたのに、私が思ってない意見や考え方を出してくれたりします。もし喧嘩をしたとしても、私が娘のことを大好きということはもう嫌っていうほど知ってもらえているので、お互い嫌いにはならない。信頼関係があるからこそ、大人になってからいろんなことを喋れるのかなと思っています
――娘さんが成長していくことに寂しさは感じますか?
千秋: まだ一緒に住んでいますが、もし海外に行ってしまったらとか、結婚して家を出てしまったらとか、今後を考えると寂しいなと思います。でもそれはしょうがないですよね。娘が自分で考えて、自分の望んだ通りにしてくれればいいと思っています。何歳になっても子どもの心配はつきないとみんな言いますけど、私はあまり心配しないようにしたいな。これから娘は自分の想像とは違うことをするかもしれないし、その時にショックを受けるのも違うと思うので。だから今から訓練するというか、そういう心づもりを準備しています。
すごく大好きで、大切な存在で、とにかく外に出しても困らないように一生懸命育ててきました。いろいろ自分で考えられるように育ててきたので、私は娘がやりたいことに、絶対ダメとは言わないです。ビクビクしながら、黙って見守っている感じですね。でも、ビクビクしているのはできるだけ見せないようにしたいです。
===
千秋
タレント 歌手。千葉県出身。10 月 26 日生まれ。千葉県出身。O 型「ノンタンといっしょ」でデビュー。 「ウリナリ」「笑っていいとも」など数多くのバラエティ番組に出演。 現在はCX「ノンストップ」にもレギュラー出演中。2022年にchiakiとして約20年ぶりの楽曲「GREEN FLASH」をリリース。そして今年7月には新曲「アオゾラ」を配信開始。
制作協力:SION
引用元:
「娘がスネ夫みたいになったら嫌だった」千秋がクリスマスと誕生日以外におもちゃを買い与えなかった理由(Yahoo!ニュース)