与党税制改正大綱には、岸田政権が掲げる「異次元の少子化対策」を税制面からも後押しする内容が盛り込まれた。ただ、児童手当拡充に伴う高校生の扶養控除縮小を巡り、負担増と受け取られかねないとの懸念が出て、議論が難航。最終的な決着を来年に持ち越したり、ひとり親優遇措置の採用を急きょ決めたりして、子育て支援を重視する姿勢を印象付けようと腐心した。
住宅で子育て世帯優遇 ローン減税、限度額据え置き―税制改正

 大綱は「子どもを生み育てることを経済的理由であきらめない社会を実現するため、税制でも支援措置を講ずる」と強調。住宅ローン減税の対象となる借入限度額や、生命保険料控除の上限額について、子育て世帯を優遇する内容が盛り込まれた。
 中でも焦点となったのは、高校生の扶養控除の扱いだった。2024年12月支給分から高校生も対象となることに伴い、恩恵が重複しないように扶養控除を縮小するかどうかがテーマとなった。政府はこの点に関して、手当支給額が控除引き下げによる負担増を上回る案を与党に提示していた。
 自民党は政府案を支持したが、公明党は少子化対策を実施する中での負担増に対して「政治のメッセージとしてふさわしくない」と反発。大綱取りまとめ作業の最終盤まで調整がもつれ込んだ。
 そこで両党は「打ち出し方の問題だ」(自民党税制調査会幹部)として、打開策を検討。扶養控除縮小と、公明の主張を踏まえたひとり親控除の充実を組み合わせて、来年決定する方針で決着させた。
 ただ関係者によると、子育て支援のパッケージとして扶養控除縮小を含めて、ひとくくりにされることについて、公明には抵抗感があったという。自民からも、税制改正議論スタートの時点で議題になかったひとり親控除の急浮上に対して、「最後に突然出てきた」(別の税調幹部)との不満が残り、辛うじて両党が折り合う形となった。

引用元:
「子育て支援重視」で腐心 ひとり親優遇、急きょ採用―税制改正(JIJI.COM)