妊娠・出産に関する支援策について、より便利で継続的な支援につなげるため、2025年度からこども家庭庁が電子マネーでの給付を導入することが発表されました。これにより、妊娠中や出産直後に銀行に行って現金をおろすなどの手間が大幅に軽減され、利便性が一層向上する見通しです。

電子マネーでの支給が出産・子育ての手間を軽減
現行の給付方法は主に現金や地域で利用できるクーポンなどで行われており、こども家庭庁によれば、95%近い自治体が現金での給付を実施しています。


新たな制度では、自治体が対応する事業者を選び、受給者が申請時に希望すれば給付を電子マネーで受け取ることが可能になります。


給付は、2022年度の第2次補正予算で「出産・子育て応援給付金」としてスタートしました。妊娠届を提出する際に給付申請をして、出産前に5万円を受け取り、出生届の提出後に子ども1人につき5万円がもらえます。
幅広い方法で支給が可能で、マタニティ用品や新生児の必需品などの購入やレンタル費用助成などに使えます。


2024年の通常国会で提出される予定の関連法案により、給付金は2025年度からは恒久化し、「妊婦のための支援給付(仮称)」と名称が変更となります。


電子マネーでの支給に向けては、具体的な事業者はまだ決まっていませんが、PayPayや楽天ペイなど「デジタル給与」への参入を表明している資金移動業者が対象となることが想定されます。


国が公式に認定する予定はないものの、信頼性の高い資金移動業者に関して、厚生労働省が厳格な審査基準に基づき、デジタル給与の導入を認めた一覧を参照することが想定されます。
この審査により、給与のデジタル払いを行う業者の信頼性が確認され、一定の水準以上の安全性が期待されるでしょう。


「出産・子育て応援給付金」の背景には、近年、核家族化が進み、地域社会の結びつきが弱まるなかで、孤立感や不安を感じる妊婦や子育て中の家庭が増加していることも要因のひとつとなっています。全ての妊婦や子育て家庭が安心して出産と子育てに取り組むためには、環境整備が課題となっています。


実際、就学前だけでなく、就学後も含めて子育てをしている保護者の7割以上が、子育てに対する負担や悩みを抱えています。


このような状況のなか、地方自治体は創意工夫を凝らし、妊娠から出産、そして子育てまでの一連のプロセスにおいて、気軽に相談でき、様々なニーズに対応した支援を提供する伴走型の相談支援を充実させる取り組みが重要となるでしょう。

▼参照サイト

妊娠・出産10万円給付、電子マネーOKに【日本経済新聞社】
出産・子育て応援交付金の実施・運用の方法【厚生労働省】

鈴木林太郎
金融ライター、個人投資家。資産運用とアーティスト作品の収集がライフワーク。どちらも長期投資を前提に、成長していく過程を眺めるのがモットー。Webメディアを中心に米国株にまつわる記事の執筆多数。


引用元:
子育てがより便利に!2025年度から給付金が電子マネーで受け取り可能に(MONEYIZM)