35歳を過ぎると妊娠率は明らかに低下し、流産となる割合が増加、特に40歳を過ぎるとこの傾向は顕著になることが近年の研究で証明されています。30代〜40代で不妊治療を始める人の多くが直面する問題が、思っているよりも「卵子が老化している」ということです。大半の人がそんなことが自分の身体の中で起きているとは思いもよらず、医師からその事実を聞かされ、衝撃を受けるそうです。健康なのになぜ? 生理が順調に来ているのになぜ? そもそも卵子が老化するってどういうこと? そのメカニズムや老化を早める習慣、卵巣機能を高めるための最新治療まで、神宮外苑ウーマンライフクリニックの小川誠司医師に聞きました。
■卵子の老化も、肌が衰えるのと同じ「生活習慣も大きく影響する」
「30歳を越えた頃から肌の衰えを感じ始めた」というのは、その年齢を過ぎた女性なら誰もが実感したことではないでしょうか? 実は目に見えないけれど、卵巣と卵子も年齢とともに老化、そのターニングポイントは“35歳”といわれています。
「肌と同じように、血流が悪くなることによって、卵巣は線維化し、年齢とともにだんだん委縮し、硬くなり、機能が低下します。卵子も数や質が低下するなど老化します。そして、卵子がうまく育たない、排卵が起こらないといった不妊の原因につながります」(小川先生/以下同)
卵巣と卵子の老化には、「年齢のほか、生活習慣も大きく影響する」と先生は説明します。
「細胞は常に遺伝子を修復しながら正常な形で増殖していきます。しかし、ストレスが高くなると、正常な修復が行われず、どんどん細胞が死んでいってしまいます。そのため、ストレスは卵巣と卵子の老化に大きく関わると言われています」
このほか、体の中をサビつかせる酸化ストレスの原因となる喫煙や睡眠不足、不規則な食事、急激なダイエット、運動不足も卵巣や卵子の老化を促進させるといいます。
「とくに若い時から過度なダイエットをしていて、その生活習慣が抜け切れていない人もいます。ダイエットはホルモンバランスに密接にかかわるため、卵巣機能の低下に繋がります。長くダイエットを続けることは避けていただきたいと思います。また30代の女性は特に仕事が忙しい時期かもしれませんが、不眠は酸化ストレスを上げることなり、卵巣機能の低下を進めます。これは喫煙も同じです。冷えなど血流を悪くすることも避けた方がいいでしょう」
生理がある限り妊娠できると思っている人は多いですが、それは大きな間違いです。年齢や生活習慣からくる卵巣や卵子の老化によって、生理があっても妊娠しにくくなってしまうのは避けられない現実です。しかし、老化を早める習慣を避け、体質改善することによって老化のスピードを遅らせることはできるのですから、日々、気をつけておきましょう。
一方、男性も「年齢とともに精子は老化する」そうです。
「女性のように何歳になったからと明確に言えるものではなく、個人差も大きいですが、最近の論文で、加齢変化によって、女性よりスピードはゆっくりではあるけれど、男性の生殖機能も老化することが明らかになっています」
精子の老化を早める原因には、血流を悪くするような締め付ける下着、酸化ストレスを高める喫煙、肥満などがありますが、妊活にまつわる男性の問題点として先生が一番にあげるのは、その意識の低さです。
「不妊治療が昨年より保険適用となったことを受けて受診者が増え、夫婦同伴が条件であることから男性の来院数もかなり増えましたが、男性は意識が低いことを実感しています。不妊症の半分は男性因子といわれ、実際、男性が原因ということは非常に多くあります。良い精子と良い卵子がなければ赤ちゃんはできませんので、男性にも正しい知識を持ってもらえるよう、学校教育での啓蒙が必要だと感じています」
引用元:
不妊治療を始めたアラフォー世代が悩む「卵子の老化」、食い止められない? 卵巣の予備機能を改善させる最新医療(Yahoo!ニュース)