11月17日は「世界早産児デー」でした。
早産などで1500グラム未満で生まれる赤ちゃんは、昨年(令和4年)の調査で年間およそ6000人います。
そうした小さく生まれた赤ちゃんのための仕組みとして、「母乳バンク」があります。
協力を決意した女性を取材しました。
この「母乳バンク」は、母親が母乳を与えられない場合に、ドナーから寄付された母乳「ドナーミルク」を赤ちゃんに提供するというものです。
多賀町の小島かおりさんは4年前、長女のひなのちゃんを予定よりも2か月早く1412グラムで出産しました。
小島さん自身も肺の具合が悪く、集中治療室に入院し、母乳を与えることができたのは出産してから1週間がたってからでした。
早産などで体重1500グラム未満で生まれた赤ちゃんは、「極低出生体重児」と呼ばれています。
そうした赤ちゃんは感染症や病気にかかりやすいのですが、母乳は粉ミルクよりもそのリスクを減らす効果があるとされています。
こうした小さく生まれた赤ちゃんを守るための仕組みが、「母乳バンク」です。
母乳が出る母親が特定の施設で検査を受けた上でドナー登録し、寄付された母乳は国内3か所にある「母乳バンク」で検査や殺菌され、冷凍で保管されます。
そして、病院の要請に応じて小さく生まれた赤ちゃんに無償で提供されるのです。
1412グラムで長女を出産した小島さんは当時、「母乳バンク」の存在を知らず、活用することはできませんでしたが、情報を知っていれば、選択肢が広がったのにと感じています。
ことし9月、小島さんは第2子となる男の子を出産しました。
再び母乳が出るようになり、誰かの助けになりたいと、みずから母乳バンクに登録することを決め、滋賀医科大学付属病院を訪れました。
そして健康状態の確認や血液検査をし、母乳の搾乳方法などについて説明を受けました。
小島さんは「『一生に1回しかできない、そんなすてきな協力、小さく生まれた子の命につながるんだったらぜひ協力したいけど知らなかったからできなくて残念』という声を、周りの友人からたくさんもらったので、まずは知ってもらうことかなと思います」と話していました。
ドナーになりたい場合ですが、ドナー登録ができる施設は県内では滋賀医科大学付属病院と長浜赤十字病院の2か所です。
登録が済むと、搾乳に必要な道具や母乳を入れる袋などが支給され、自宅で搾乳して冷凍します。
そしてある程度たまったら、冷凍の宅配便で「母乳バンク」まで送るという流れです。
献血と違ってドナーになれるのは母乳が出ている期間だけのため、常に新しい人にドナーになってもらう必要があるということです。
引用元:
多賀町 早産児を守る「母乳バンク」 協力を決意した女性は(NHK)