フランス国立衛生医学研究所のMaxime Beydon氏らは、関節リウマチ(RA)の治療を受けている患者の癌発症リスクを、フランスの一般母集団の癌発症率と比較する研究を行い、癌全体、肺癌、膀胱癌、前立腺癌、子宮頸癌、メラノーマなどはRA患者のリスクが高かったが、膵癌、乳癌、子宮内膜癌などは逆に一般母集団よりリスクが低かったと報告した。結果は2023年10月29日のLancet Regional Health Europe誌電子版に掲載された。
Mercerらは2013年に、RA患者では一般母集団に比べて癌の発症リスクが高く、主に肺癌、リンパ腫、皮膚癌が多いためだと報告している。しかし、フォローアップが不十分で、頻度の低い癌の推定は不正確だった。RAと肺癌のように喫煙がハイリスクだという共通点で説明がつくものもあるが、最近では慢性炎症を抑制するRA治療薬の進歩により、腫瘍に対する免疫反応も減弱する可能性が懸念されている。
そこで著者らは、2010年1月1日から2020年12月31日にフランスの健康保険請求データベースに登録されていたデータを利用して、RA治療を受けている成人患者の癌発症リスクを、同国の一般母集団と比較することにした。
引用元:
関節リウマチ患者と様々な癌の発症リスク(日経メディカル)