米国Harvard大学公衆衛生大学院のAlbert Salas-Huetos氏らは、不妊治療を受けている女性の食生活が妊娠の転帰に及ぼす影響を検討する前向きコホート研究を行い、生児出生率には有意差が見られなかったが、米国心臓協会(AHA)が推奨する食事パターンのアドヒアランスが高い女性ほど妊娠喪失の確率が低かったと報告した。結果は2023年8月18日のJAMA Network Open誌電子版に掲載された。

 これまでにも、植物油、野菜、魚、豆類の摂取が多く、スナック菓子の摂取が少ない食生活が、体外授精を受ける女性の妊娠確率増加と関係するなどの報告があった。著者らも葉酸、ビタミンB12、ビタミンD、低農薬の野菜果物、全粒穀物、魚貝類、乳製品、大豆製品などが豊富な食事を続けることが、生殖補助医療を受ける女性の生児出生確率増加に関係すると報告していた。また、地中海食のアドヒアランスが高い女性は、生児出生の可能性が高いという報告もあった。しかし、心血管疾患予防などで推奨されている複数の健康的な食事パターンが、不妊治療の成績に及ぼす影響を総合的に調べた研究はなかった。

 そこで著者らは、健康的な食生活を続けることが、不妊治療の成績に好ましい影響を与えるかどうかを検討するために、単独の施設で前向きコホート研究EARTHスタディを実施した。これまでに得られた知見に基づいた仮説は、健康的な食生活のアドヒアランスが高ければ、生児出生率が高まり、それは部分的に妊娠喪失の頻度の低さを反映するというものだ。

引用元:
健康的な食事が不妊治療の成績を上げる可能性(日経メディカル)