政府は来年度、「女性の健康」に特化した国立高度専門医療研究センターを開設する方針を固めた。更年期障害などの病気に関する最先端の研究・治療を行う方向で、全国の医療機関や自治体などとの官民学連携に向けた司令塔役とする狙いがある。
国内には、国立高度専門医療研究センターが六つある。国立がん研究センターや国立循環器病研究センターのほか、妊娠や出産などに伴う疾患について、医療の提供や研究を行っている国立成育医療研究センター(東京都世田谷区)などだ。
国立成育医療研究センターの機能を拡充し、新たに女性に特化したセンターを設置する。女性に多い更年期障害や摂食障害、貧血などについて、医療機関や大学などの研究機関の間で情報共有が少ないという指摘が出ており、こうした病気の治療を行うだけでなく、全国の医療機関や研究機関の情報を集約する。女性の健康に特化した最先端の研究を実施し、得られた成果を各機関とも共有する予定だ。
センターでは、女性の健康に関して、一度に複数の相談・支援が可能になる機能も持たせる。例えば、不妊に悩む女性のメンタル面での相談を受け付けるとともに、希望者には不妊治療を専門とする医療機関での治療の橋渡し役も務める。
ホルモンバランスの影響で感情が不安定になったり、体調を崩したりする女性への生活支援も行う計画だ。具体的には、民間企業や自治体などが持つ情報をセンターに集約し、寄せられた知見を生かした支援策を示す。政府は、こうした体制を整えることで、仕事と健康の両立を後押しすることを目指す。
政府が6月にとりまとめた「こども未来戦略方針」では、女性が妊娠前から妊娠・出産後まで、健康で活躍できるよう、センターを設けて女性の健康や疾患に特化した研究や相談支援などを行うと明記していた。厚生労働省は関連経費を2024年度予算の概算要求に盛り込む方針だ。
引用元:
女性の健康に特化したナショナルセンター、開設へ…更年期障害や不妊症の研究・治療(読売新聞オンライン)