麻疹(はしか)の患者が国内で相次ぎ確認されている。コロナ禍以降、他の感染症の流行は忘れられがちだが、警戒を怠らないようにしたい。


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 はしかの患者数は5月時点で10人となり、すでに昨年1年間の人数を上回った。海外では大流行しており、インドから帰国後に発症した人から、新幹線の車内で感染が広がった例もあった。

 はしかは発熱や発疹が主な症状で、重症化すると命にかかわる場合もある。せきによる 飛沫ひまつ や接触のほか、空気感染で広がる。加藤厚生労働相は先月、記者会見で感染拡大への注意を呼びかけた。

 感染力が非常に強いだけに、症状のある人は公共交通機関の利用など、他の人にうつす可能性のある行動を控えることが大切だ。

 新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類に移行し、国内外の人の往来が盛んになった。はしか流行のリスクは高まっているという認識を共有したい。

 心配なのは、幼児期に受けるはしかのワクチンの接種率が下がっていることだ。コロナの感染を恐れ、接種のために病院に行くのを控えたことが背景にある。国や自治体は、ワクチン接種の必要性を丁寧に説明してもらいたい。

 多くの国民は、ワクチン接種や過去にかかった経験で、免疫を持っている。ただ、大人でも接種歴などが不明な場合、医療機関で抗体を検査し、必要に応じてワクチン接種を検討した方がいい。

 最近はコロナ禍に伴う行動制限がなくなった。マスクを着ける人も減っている。コロナ禍で人との接触を避けたことなどにより、免疫力が低下した人が多い。そうした状況が様々な感染症の広がりを招いているのだろう。

 インフルエンザも、季節外れの流行がみられる。学校行事を通じた大規模な感染が多発している。教育現場では、子どもたちの距離をできるだけとり、室内の換気に気を配る必要がある。

 このところコロナの患者も増加傾向が続き、医療機関などで集団感染したケースもある。

 一人ひとりが感染を広げないための行動をとることが重要だ。こまめな手洗いなど基本的な対策に留意し、十分な栄養と睡眠をとるよう心がけたい。

 性感染症の梅毒や、海外で流行が落ち着いたエムポックス(サル痘)の患者も増えている。

 疑わしい症状のある人は、保健所や医療機関へ相談してほしい。国や自治体は、正しい対処法について情報発信を強化すべきだ。

引用元:
はしか患者増 コロナ以外も注意を忘れずに(読売新聞オンライン)