ホルモン受容体陽性早期乳がんの女性が、妊娠を試みるために術後のホルモン療法を一時中断した場合の乳がん再発リスクについて前向きに検討したデータは不足している。米・Dana-Farber Cancer InstituteのAnn H. Partridge氏らは、乳がん既往のある若年女性を対象とした単群試験POSITIVE※により、妊娠を試みる目的で術後補助内分泌療法を一時中断した場合の影響を評価。その結果、一時中断しても遠隔再発を含む乳がんイベントの短期リスクは高まらなかったことなどをN Engl J Med (2023;388:1645-56)で報告した。
20カ国で500例超を登録し、外部コホートと比較

 POSITIVE試験の組み入れ基準は、42歳以下で乳がんステージがT〜V、術後補助内分泌療法を18〜30カ月間受けた妊娠希望の女性患者。2014年12月〜19年12月に欧州、北米、アジア・太平洋、中東の20カ国116施設で518例を登録し、前向きに追跡した。

 主要評価項目は、追跡期間中の乳がんイベント(同側浸潤性乳がんの局所再発、領域再発、遠隔再発、新規の対側浸潤性乳がん)の発生数とした。主要解析は、追跡期間が1,600患者・年に達した時点で行うとした。

 事前に規定した安全性の閾値は、1,600患者・年における乳がんイベント46件とした。治療中断群における乳がんの転帰を、この試験の組み入れ基準を満たすと思われる女性で構成された外部の対照コホートにおける転帰と比較した。
追跡期間1,638患者・年でイベントは44例、安全性閾値を超えず

 主要解析には516例を組み入れた。年齢中央値は37歳(範囲27〜43歳)で、34.3%が35歳未満だった。乳がん診断から組み入れまでの期間の中央値は29カ月〔四分位範囲(IQR)25〜32カ月〕で、93.4%がステージTまたはUのがんだった。

引用元:
妊活のため乳がん内分泌療法一時中断はアリ(時事メディカル)