低出生体重児 2500グラム未満の子で、1500グラム未満は「極(ごく)低出生体重児」、1000グラム未満は「超低出生体重児」とされる。2021年に県内で生まれた赤ちゃん5223人のうち、2500グラム未満は426人。このうち1500グラム未満は39人で、全体の0・74%だった。
 早産などで小さく産まれた赤ちゃんと保護者を支援するため、県は冊子「ふくいリトルベビーハンドブック」を作成した。不安や孤立感を抱える保護者に向けて、経験者のメッセージを掲載したほか、医療関係者と交換日記をするページもある。出生体重が一五〇〇グラム未満の赤ちゃんなどを対象に、県立病院や福井大病院など新生児集中治療室(NICU)のある医療機関で配布している。 (水野志保)
 母子健康手帳では体重の記録欄が一〇〇〇グラムで始まり、超低出生体重児は記録できない。成長を記録するページには生後一カ月ごろ「手足をよく動かしますか」「お乳をよく飲みますか」の質問に「はい」「いいえ」で答える欄があるが、成長がゆっくりなため「いいえ」ばかりになる。

低出生体重児は医療的ケアが必要となる場合が多く、母親は不安や孤独感を抱える。第二子の長男が超低出生体重児だった越前市の北川里実さん(37)が、同じ境遇の母親を勇気づけたいと他県で導入されていたハンドブックに着目。当事者団体のカンガルークラブ福井や医療関係者の協力を得て、二〇二一年に三回にわたり県に要望した。
 県は二三年度当初予算に五十二万四千円の作成費を計上。先進県のハンドブックを参考に、当事者の意見を踏まえて作った。母子手帳と同じA6サイズで全六十六ページ。独自に交換日記のページを設けた。NICUに入っている間は赤ちゃんの様子が分からないため、医療関係者に記入してもらうためのページで、北川さんも長男の成長を個別のノートに記録してもらって心の支えにしたという。
 低出生体重児の育児を経験した保護者からの「子供の力を信じてあげて」「当たり前にできることがなかなかできず寂しかったけど、できた日は最高の日に」といったメッセージも各ページの下部に記載している。
 十六日には、県への要望活動に尽力したカンガルークラブ福井のメンバーたちが、鯖江市文化センターでお披露目会を開催。完成品を見た北川さんは「お母さんたちの気持ちを和らげ、大事な子どもの記録を残せる一冊になればいいなと思う。開いたときに自分と一緒だと思ってもらえたら」と話した。
 リトルベビーハンドブックは静岡県が初めて導入し、全国の自治体が作成している。各自治体にハンドブックの作成を働きかけている国際母子健康手帳委員会の板東あけみ事務局長によると、今春までに三十七道府県が作成する見通し。

引用元:
1500グラム未満の赤ちゃん 母親支える県冊子誕生 (中日新聞Web)