石川県の「赤ちゃん協議会」は12月22日、「中間とりまとめ」を行い、座長の石川県医師会会会長の安田健二氏が馳浩知事に手交した。2023年度に取り組むべき短期的な目標として、能登北部など産科医不足地域の体制強化に向け、金沢大学が県の財政支援の下、関係者と連携し、市立輪島病院における産科医の複数体制を構築することを盛り込んだことが最大の特徴だ。
「赤ちゃん協議会」は、2021年6月に起きた市立輪島病院の分娩事故を機に露呈した課題を解決し、周産期医療体制を構築するのが狙い。同協議会には、金沢大学医学部附属病院長の蒲田敏文氏も構成員として入っており、市立輪島病院は「産科医1人体制」から脱する見通しが付いた。「財政支援」の在り方は、金額、期間、手法などについて今後詳細を詰める。
「中間とりまとめ」案については、11月の「赤ちゃん協議会」でおおむね了承していた(『産科医派遣の「循環型サイクル」提案、石川県「赤ちゃん協議会」』を参照)。
「中間とりまとめ」を手交する石川県医師会会会長の安田健二氏(左)と馳浩知事(右)(写真提供:石川県)
県下の大学、病院で産科医を養成・確保
「中間とりまとめ」は、石川県の周産期医療の現状を課題を、▽県内の産科医数は、県全体では全国平均を上回るものの、石川中央医療圏に多く集まっており、地域偏在が見られる、▽全国と比較し、常勤医師2名以下の病院が多く、当直回数が多い――などと整理。
その上で、「2023年度から取り組むべきこと」「中・長期的な観点から取り組むべきこと」「これまでの取組の更なる充実を図るべきこと」に整理。
「2023年度から取り組むべきこと」としては、金沢大学による市立輪島病院における産科医の複数体制を構築のほか、「地域の実情に応じた妊産婦にやさしい環境整備」として、里帰り出産への支援、遠方への健診や通院等に係る妊婦の交通費支援などを盛り込んだ。
「中・長期的な観点から取り組むべきこと」として、▽産科医の養成と確保、▽周産期関連医療従事者の連携、▽地域に求められる周産期医療機関の機能の検討――の3項目を挙げた。「産科医の養成と確保」では、金沢大学、金沢医科大学、県立中央病院、その他医療機関が連携し、若手医師が症例の多い県立中央病院で臨床経験を重ねた上で、県下全域で勤務しながら、キャリアアップを行う仕組みなどを求めた。
引用元:
金沢大に県が財政支援、輪島病院「産科医複数体制」へ石川県の「赤ちゃん協議会」が「中間とりまとめ」(m3.com)