厚生労働省が医療機関での出産にかかる標準的な費用を都道府県別に調べたところ、徳島など約6割に当たる28都府県で、公的医療保険の財源から全国一律で妊産婦に支給される「出産育児一時金」(42万円)を上回っていることが10日、分かった。一時金で足りない分は自己負担となるため、政府は少子化対策の一環として2023年度から支給額を大幅に引き上げる方針。ただ出産費用は地域によって最大約20万円の差があり、引き上げ幅をどの程度にするか、慎重な検討を迫られそうだ。

 厚労省によると、公的病院での標準的な出産費用の平均額が一時金の42万円を上回ったのは計28都府県で、徳島は44万6千円。全国平均は45万2千円だった。

 最も高いのは東京で55万3千円。茨城51万5千円、神奈川49万9千円が続いた。最も低いのは佐賀の35万2千円で、次いで沖縄35万3千円、鳥取35万4千円。東京と佐賀では約20万円の差があった。

 病気の治療や投薬などは国が一つ一つの価格を決めているのに対し、出産(正常分娩(ぶんべん)の場合)は病気ではないため、公的医療保険が適用されない「自由診療」に位置付けられる。価格は医療機関が独自に設定する。

 出産費用は人件費の増加や少子化、高齢出産の影響で年々上昇。これに合わせて一時金も引き上げられてきた。現在は一律42万円だが上昇に追いついておらず、岸田文雄首相は7日の「全世代型社会保障構築本部」会合で「大幅な増額を早急に図る」と明言。年内に具体的な金額を決める。

引用元:
出産一時金が徳島など28都府県で不足 23年度から大幅引き上げへ 費用に地域差、慎重な対応を(徳島新聞)