病院だけに身元を明かして出産する独自の「内密出産制度」を導入している慈恵病院(熊本市西区)は11日、熊本県外の成人女性が4月に制度を利用して出産したと発表した。女性は既に退院しており、子どもは病院が一時的に保護している。内密出産は昨年末に続き2例目。
同病院によると、女性は昨年、「誰にも頼れない妊娠です」とメールで相談。新幹線を利用して4月に病院を訪れ、匿名で出産した。赤ちゃんは現在、健康面に問題はない。女性は「病院がなかったら、赤ちゃんを産まずに死んでいたと思う」と伝えたという。
出産後、女性は健康保険証などのコピーを病院の新生児相談室長に預けた。特別養子縁組を希望する一方、自身で養育したい思いもあるという。病院は出産から1カ月ほど経過したため、内密出産と判断した。
記者会見した蓮田健院長は「私たちが断れば見捨てることになる。赤ちゃんには罪も責任もなく、(今後も)受け入れると思う」と強調。半年ほどの間に2例の内密出産があったことから、国に早期のガイドライン作成を求めた。
病院は2019年末、望まない妊娠に悩む女性が自宅などで出産する「孤立出産」を防ごうと制度を導入。現在も2、3件の相談が寄せられているという。 (鶴善行、西村百合恵)
引用元:
慈恵病院、2例目の「内密出産」公表 熊本県外の成人女性(西日本新聞)