出産が近くなると胎児の肩の成長速度が一時的に減少し、出産後には加速に転じることが分かったと、京都大の森本直記准教授(自然人類学)らのチームが米科学アカデミー紀要に11日、発表した。母親の産道を通りやすくするためのヒト独自の進化とみられるという。

頭蓋骨が軟らかく、未発達な状態で生まれるため産道を通りやすいことは既に分かっていたが、出産時に支障となりかねない広い肩幅をどう克服しているのかはよく分かっていなかった。

チームは胎児から成人までの81人分の骨格をコンピューター断層撮影装置(CT)で測定し、肩幅を決める鎖骨の成長速度を分析した。同様の成長パターンはチンパンジーなどではみられないといい、チームは「肩にこそヒトのユニークさが表れているともいえる」としている。

チームによると、広い肩幅を持つようになり、やりを遠くまで投げられるなど狩猟で有利となった一方、出産には不利になったと考えられている。肩が原因の難産は全体の数%を占めるという。〔共同〕

引用元:
胎児の肩、成長が一時減速 出産しやすく独自の進化?(日本経済新聞)