第三者の精子や卵子を使う不妊治療などの生殖補助医療について、日本産科婦人科学会(日産婦)は17日、議論や実務を担う公的機関を設置するよう国に求める提案書を、野田聖子こども政策担当相に提出した。

 提案書は、提供精子・卵子などを使う生殖補助医療の管理や「出自を知る権利」の在り方、子どもの福祉・人権にまつわる議論などについて、国民全体の問題として管理運営することが必要だと指摘。今後創設されるこども家庭庁の中に公的機関を設置することを提案し、野田氏も前向きに応じたという。

 日産婦の三上幹男倫理委員長は「テクノロジーが発展し、(生殖補助医療にまつわる)倫理観も時代で変わる。1学会ではなく公的機関で対応し、きちんと管理すべきだ」と話した。

 生殖補助医療を規制する法律は日本にはなく、日産婦の会告が実質的なガイドラインとなっている。2020年12月、精子提供などで生まれた子の親子関係を定める民法の特例法が成立したが、「出自を知る権利」や精子や卵子の売買規制などについては付則で「2年をめどに検討し、法的措置を講じる」として先送りした。超党派の議連が法整備を目指して議論している。

 現在、生殖補助医療によって生まれる子は、14人に1人に上る。医療の枠外でインターネットなどを介した精子の個人間取引なども広がり、トラブルに発展するなど、規制の在り方が急務となっている。

引用元:
精子・卵子提供や「出自を知る権利」議論の管理運営…日産婦が公的機関設置を国に提案 (東京新聞)