京都大学の研究グループは、ヒトのiPS細胞から新生児レベルの心臓の筋肉を作製することに成功したと発表しました。
細胞の成熟を促進させる物質を特定できたのが大きな要因で、今後、心臓の病気の治療などにつながる可能性があるとしています。

京都大学iPS細胞研究所の吉田善紀准教授などの研究グループは、ヒトのiPS細胞から心臓の筋肉、「心筋」の細胞を作り、病気で弱った心臓に注射して移植する再生医療の開発に取り組んでいます。
これまで作製できた心筋細胞は胎児レベルと未熟だったため、移植などに向けて心筋細胞としての機能を高める研究を続けてきました。
研究グループは、およそ9000種類の化合物の中から、「ERRγ:T112」という細胞の成熟を促進させる物質を特定し、iPS細胞に加えたところ、胎児レベルを超えて、新生児レベルの心筋細胞が作製できたということです。
研究グループは今後、心臓の病気の治療などにつながる可能性があるとしていて、移植に使えるかどうかなどについて、さらに分析を進める方針です。
吉田准教授は、「成人レベルの心筋細胞の作製も視野に入る成果で、この細胞を使って心臓の病気の治療薬を作る研究にも活用できる」と話しています。

引用元:
iPS細胞から新生児レベルの心筋細胞作製(NHK)