種子島1市2町で運営する西之表市の種子島産婦人科医院は今春、新たな産科医を迎え入れ、5年ぶりに医師2人体制が整った。福岡出身で東京の病院に勤めていた鳥巣弘道医師(52)で、不妊治療に関わった経験を生かして不妊症相談・外来もスタートした。「安心安全に産み、育てる環境づくりの一助になれば」と願う。
福岡大医学部を卒業後、広島や東京で勤務した。50歳の節目を過ぎ、「自分でないとできない仕事がしたい」と考えるように。鹿児島市出身の妻文乃さん(43)から島の産科医不足を聞き、一家5人で西之表市への移住を決めた。
種子島では2007年末、唯一の産婦人科医院が閉院した。西之表市と中種子町、南種子町は、医療提供体制のぜい弱さによる若い世代の島外流出を懸念して、この民間医院を引き継ぐ形で08年に種子島産婦人科医院を開いた。
20年度の出産は153件で、うち22件が帝王切開。3件は島外に緊急搬送された。分娩(ぶんべん)や外来、搬送が重なることもあった。医師2人になるのは16年以来で、前田宗久院長(41)は「安全面が改善される。妊産婦の不安解消につながれば」と期待。4月に長女を出産した中種子町野間の主婦石堂清香さん(36)は「産前産後の相談がしやすくなった」と笑顔を見せる。
鳥巣医師は人工授精や婦人科疾患、更年期障害などの相談にも取り組みたい考え。「積極的に会話して、いろいろな情報を伝え、産む勇気や産んだ後の元気につなげたい」と話す。
引用元:
種子島の産科医 5年ぶり2人体制に 鳥巣先生 一家5人で東京から移住 「産む勇気、産後の元気に」 不妊症相談もスタート(南日本新聞)