妊婦の血液を検査して胎児の染色体異常を推定する新型出生前診断(NIPT)を巡り、国は現行の実施体制を見直し、情報提供の強化にかじを切る。検査へのニーズが高まる中、出産や育児に不安を抱える妊婦への支援拡大につなげる狙いがある。だがダウン症のある人や家族の間では「情報の伝え方によっては、『命の選別』が進み、疾患への偏見助長につながりかねない」との懸念が広がる。背景にあるのが、予期せぬ結果が出た時点で重い選択を迫られている現実だ。体制見直しで改善は進むのか
「産むか産まないか」診断結果が迫る選択
「医療者や周囲が価値観を押しつけるのではなく、産む、産まない、どちらの選択も支えてほしい」。ダウン症のある長女奈々ちゃん(4)を育てる埼玉県の会社員、山上有希子さん(40)は話す。
不妊治療の末に初めて授かった命だった。NIPTは受けなかったが、妊婦健診で障害の可能性が指摘され、羊水検査でダウン症と診断された。その時はどのように育っていくのかが見通せず、産むかどうか夫とともに悩んだ。当時は妊娠18週目。3週間以内に決断しなければならなかった。
引用元:
産む前にダウン症が判明したら…新型出生前診断が迫る「命の選別」(毎日新聞)