イングランドで分娩時に新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染していた妊婦の母体および周産期の転帰を全国コホート研究で評価。全国入院データベースで2020年5月29日から2021年1月31日の間に単胎児を出産した女性34万2080例を登録し、そのうち3527例が定SARS-CoV-2感染確定例だった。

 その結果、若年、非白人、初産、最貧困地域の居住者、併存疾患がある妊婦にSARS-CoV-2感染が多かった。非感染妊婦に比べると、感染妊婦は、胎児死亡(調整オッズ比2.21、95%CI 1.58-3.11、P<0.001)、早産(同2.17、1.96-2.42、P<0.001)の頻度が高かった。このほか、SARS-CoV-2感染妊婦は、妊娠高血圧腎症・子癇(同1.55、1.29-1.85、P<0.001)、緊急帝王切開による出産(同1.63、1.51-1.76、P<0.001)、出産後の長期入院(同1.57、1.44-1.72、P<0.001)のリスクも有意に高かった。その他の母体転帰の発生率に有意差はなかった。

 感染妊婦から出生した新生児は、新生児有害転帰リスク(同1.45、1.27-1.66、P<0.001)、新生児専門医療の必要性(同1.24、1.02-1.51、P=0.03)、出生後の新生児入院期間延長(同1.61、1.49-1.75、P<0.001)がいずれも有意に高かった。正期産(37週以上)分娩に限定しても、新生児有害転帰(P=0.78)、新生児専門医療の必要性(P=0.22)、出生後4週間以内の新生児再入院(P=0.05)に有意差はなかった。感染妊婦から正期産で出生した新生児は、出生後に長期入院となる可能性が高かった(21.1% vs. 14.6%、同1.61、1.49-1.75、P<0.001)。

引用元:
妊婦の新型コロナ感染で胎児死亡や早産リスク上昇(m3.com)