流産や死産、1歳未満の子どもを亡くした経験を持つ人への支援状況や要望を調べようと、当事者や医師、助産師で作る団体「周産期グリーフケアはちどりプロジェクト」がアンケート調査への協力を呼びかけている。結果を取りまとめて国へ提出し、流産経験者らへのサポートの拡大を求める方針だ。

 厚生労働省によると、妊娠満12週以降で、22週目未満の流産、または22週目以降の死産を経験した女性は2019年で約2万人に上る。喪失感の大きさなどから、社会活動への影響や、抑うつや心的外傷後ストレス障害を発症するリスクになるとの指摘がある。


 妊婦や乳幼児がいる家庭は、行政や医療機関による母子保健の支援を受けられる。しかし同プロジェクトによると、胎児や乳児を失った場合は子育てをしていないため、こうした支援を受けられないケースも散見される。各地の自助グループなどが、支え合いや悲嘆の気持ちを聞き取るなどの活動をしてきたが、詳しい状況はよく分かっていないという。

 厚労省は昨年度、自治体の支援体制について初の実態調査を実施。今年度には自治体に支援体制の強化を求める説明会を行う予定という。しかし、実際に何に苦しんでいるのか、どんなサポートが必要なのかといったことを、当事者の側から声を上げ反映してもらう必要があると考え、同プロジェクトが調査することを決めたという。


 具体的には、自身の流産や死産の状況、自治体からのサポートの有無、改善してほしい点などをウェブで回答してもらう。URLは、メールアドレス(bereaved.parents.survey+2021@gmail.com)へ表題と本文無しで送信すると、送られてくる。6月27日まで受け付ける。

 同プロジェクトの共同代表で大津市の会社員、大竹麻美さん(55)も2度の流産の経験を持つ。40代で不妊治療の末に妊娠したが、羊水検査の後に流産し、2度目の妊娠でも、8週で流産となってしまったという。「流産や死産、乳児との死別を経験した人たちには、10年以上苦しみ続けるなどすさまじい現実がある。一方で、社会に理解されず、サポートも行き届かずに孤立する場合もある。状況の改善を目指したい」と話した。【渡辺諒】

引用元:
「流産や死産へのサポートを」 当事者団体、実態調査に協力呼びかけ(毎日新聞)