日本小児科学会は22日、新型コロナウイルスに感染した妊婦から生まれた赤ちゃんが、出産直後のPCR検査で陽性だったケースが1件あったとする調査結果を公表した。母子感染の可能性がある事例で、国内で確認されたのは初めて。同学会によると、赤ちゃんの健康状態に問題はなかったという。


 調査は昨年9〜10月、小児科のある全国2507医療機関を対象に行い、1124施設(45%)から有効回答があった。それによると、同年8月末までに31施設で、新型コロナに感染した52人の妊婦から52人の赤ちゃんが生まれ、うち1人が出産直後のPCR検査で陽性だった。ほかの51人はいずれも陰性で、陽性率は1・9%だった。

 同学会によると、海外の研究では、新型コロナで母子感染する可能性は2〜3%程度とする報告が多いという。

 調査をとりまとめた森岡一朗・日本大学教授(小児科)は「母親から赤ちゃんに感染する可能性は低いし、感染しても重症化しないとみられる。過度な心配は不要だが、日頃からマスクや3密の回避など十分な感染対策を心がけてほしい」と話している。

引用元:
「過度な心配は不要、マスクや3密の回避心がけて」…赤ちゃんPCR陽性(讀賣新聞オンライン)