米製薬大手ファイザーが開発した新型コロナウイルス感染症のワクチン接種対象について、厚生労働省は、妊婦を一律で対象外とはせずに「慎重投与」とする検討に入った。同社の治験対象に妊婦は含まれておらず、安全性は確認されていないが、妊婦は感染した際の重症化リスクが高いとの研究結果もあるためだ。同省は12日にも専門部会を開き、数日内に正式に薬事承認する方向だ。
ファイザーは、米国などで4万人以上が参加した最終段階の治験のデータを基に昨年12月に厚労省に承認を申請。さらに国内で行った初期段階の治験結果を1月29日に追加提出し、審査に必要なデータは整った。
審査では、治験結果に基づいて接種対象者の範囲などを決める。治験対象外の妊婦については、米疾病対策センター(CDC)が「妊婦と胎児に対する潜在的なリスクは不明」としつつ、医療従事者など感染リスクの高い人を念頭に「接種を選択できる」とした。
こうした先例を踏まえ、政府関係者は「重症化リスクとのバランスから考えて対象外とはしづらい」と指摘。妊婦を一律対象外とする「禁忌者」とせず、他の人よりもリスクが高いことを示す「慎重投与」とする方向だ。日本産科婦人科学会などは対象から除外しないことを求めた上で、胎児の器官形成期(妊娠12週まで)は接種を避け、母児管理ができる産婦人科などで接種するよう提言しており、対応が部会で議論となる可能性もある。
先行する欧米では、接種後に重度のアレルギー反応(アナフィラキシー)の事例が報告されている。CDCはファイザーのワクチンやその成分で過去に重度のアレルギー反応を起こした人は接種を受けるべきでない、との立場だ。厚労省も「禁忌」を含めて検討している。小児に対する投与は実績が少ないため、米国などと同様、対象年齢は「16歳以上」とする。
政府はファイザーから年内に1億4400万回分(1人2回接種で7200万人分)の供給を受ける契約を締結。薬事承認を経て、医療従事者から接種を始める構えだ。
引用元:
ファイザーのコロナワクチン接種、妊婦は「慎重投与」で検討 厚労省(毎日新聞)