出産事故で重い脳性まひになった子どもに補償金を支給する産科医療補償制度について、運営する日本医療機能評価機構は、補償条件を妊娠32週以上から28週以上に緩和し、対象を拡大することを決めた。今後、厚生労働省の審議会で正式に認められれば、2022年1月以降の出産から適用される。


 同制度は09年に国が創設。過失の有無にかかわらず補償金3000万円が支払われる。脳性まひの子どもと家族を支援するのが目的だが、訴訟の多かった産科医の減少に歯止めをかける狙いもあった。

 現在の補償条件は、〈1〉妊娠32週以上で出生体重1400グラム以上〈2〉28週以上で血液検査などで低酸素状況だったことを示す証拠がある――の2通りある。〈1〉を満たせば自動的に補償されるが、〈2〉は個別に審査する。

 新基準では、妊娠28週以上であれば、出生体重などに関係なく、自動的に補償の対象となる。これまでの原因分析で、出産事故と思われるケースでも、低酸素の証拠がなかったり、低酸素と無関係だったりする例が多いとわかった。今の基準では、こうしたケースは補償されず、医師らから「医学的に不合理で不公平」との声が上がっていた。

 現在の基準で対象者は年400人前後だが、同機構は「新基準が適用されれば、年60人程度増えるのではないか」とみている。

引用元:
出産事故で重い脳性まひ、補償条件を妊娠32週以上から28週以上に緩和(読売新聞)