名前は「親から子への、最初の贈り物」とも言われますよね。将来なってほしい姿を思い浮かべたり、好きな響きや漢字を使ったり。ママパパが一緒に頭を悩ませてつけることも多いのではないでしょうか。
ところがそうしてつけたわが子の名前に、どうにも違和感がつきまとってしまうママがいるようなのです。

「子どもに申し訳ない」。ママの心のなかにある名づけの後悔

娘さんの名づけを後悔しているママからの投稿が、ママスタコミュニティにありました。本来であれば”あってほしくないこと”。投稿者さんは外には吐き出せない悩みを綴っていました。


『いくつもの候補のなかから、悩んで悩んでつけた娘の名前。1歳半になった今も、呼びかけるたび違和感がある。「もっとかわいい名前にしてあげたらよかった」「どうして最初の候補の名前にしなかったんだろう?」って気持ちが、頭から離れない。中性的な名前にしたつもりが、いつも男の子に間違えられる。最初はよいと思ったんだけどな。娘にも申し訳ない。こんな気持ち、誰にも言えないよ』

同じように名づけを後悔しているママたち、実は他にもいました。おおっぴらに人に言える話ではないだけに、みなさん胸の内にしまっているみたいですが……。


『私も正直、上の子の名前は違うものにすればよかったと思っている。最終的にダンナが決めちゃったけど、やっぱり自分の案をもっとアピールすればよかった。下の子の名前は私がずっとつけたかった名前だから、すごく気に入っている。今、第3子を妊娠中。次も慎重に決めたい』


『息子の名前、実は後悔している。ダンナに考えてもらったんだけど、息子が由来を聞いたらちゃんと説明できないことが判明。イメージとか響きとかぼんやりした理由しか言えないダンナに、驚きを通り越して怒りが湧いた。仕方ないので私が由来を考えて、説明してあげたよ』


『私は姓名判断的なもので決めた。後悔しているよ』

ダンナさんが決めたり姓名判断だったりと、ママ自身の希望とは違うところからつけた場合に後悔することが多いようです。

名前が中性的、キラキラ、地味……。後悔の理由はそれぞれ

投稿者さんと同じく、中性的な名前にしたことを後悔しているママたちからもコメントが届きました。


『お兄ちゃんたちの名前に合わせようと思い、娘なのに男の子っぽい名前にしてしまった。読み方は中性的なんだけど、漢字だけ見ると男の子。そのときは「画数もばっちりだし、よい名前!」って思ったんだけどな』


『私も中性的な名前をつけたつもりだったんだけど、「くん」づけで呼ばれることがあった。娘の顔を見て「女の子だったのね」ってなっていたな』

さらに一般的な常識では読めない、一風変わった名前である「キラキラネーム」についてのコメントも。


『上の子が生まれた当時は、キラキラネームの全盛期。激しく後悔している。下の子はそのときの反動で、地味でありがちな名前に。「もっと変わった名前がよかった」と言われるよ。名づけって難しい』


『上の子の名前が、キラキラ。はじめての妊娠でハイになっていた。下の子は平凡な名前。キャラに合っていない』

「キラキラネーム」とは対照的な地味すぎる名前も、後悔につながる場合があるようです。


『娘の名前、実は後悔している。うちも1歳。マタニティハイになって変な名前をつけてしまうのが怖くて、地味な漢字にしてしまった。お硬いイメージの漢字だから、字面だけ見ると全然かわいくない』

意外に多かったのが、つけた漢字で後悔しているという声でした。


『上の子は、響きも漢字も気に入っている。下の子は、漢字を後悔。”優”という字を使ったんだけど、街で募金したときに係の人から記名するように言われたのね。で、下の子に名前を書かせたら「そんなに画数の多い名前、誰がつけたの? イヤねぇ〜、面倒くさいわね。かわいそうに〜」って言われて腹が立った。たしかに画数が多いから、書くときは大変だよね』

後悔は続かない。成長とともに慣れ、愛着も生まれるはず!

いくらママたちが後悔を抱えていたとしても、子どもはその名前で呼ばれ続けます。その名前こそが自分という、アイデンティティになっていくかもしれません。


『ちょっとキラキラっぽい名前にしたから、私も悩んでいた。でもまわりからは「かわいい名前だね」と言われることが多いみたい。本人も「気に入っている」と言うから吹っ切れたよ。イマドキの子にはウケがいいんだろうな』


『私も1〜2年は後悔していた。でも6歳を前にした今は慣れてきたし、愛着が湧いてきたよ。この名前になったのは、運命だったんだなと思っている』

まだ子どもが小さなころは違和感があったとしても、個性がはっきりしはじめるにつれ”その名のように”なっていくのかもしれません。もしかしたら子ども自身が、その名前を引き寄せているのかもしれませんね。

投稿者さんが言う「中性的な名前」に関しても、こんなコメントがありました。


『親がそれほど名前に対して、真剣に考えてくれていることが愛情! 中性的な名前、素敵だよ。かわいいタイプなら印象的なギャップになるし、かっこいいタイプならしっくりハマるじゃん!』


『私自身の名前が、漢字一文字。読み方が難しくてよく男の子に間違えられたから、小さいころはイヤだった。でも由来を聞いたときに母親が一生懸命考えてくれた気持ちがわかって、中学生になるころには自分の名前が大好きになったよ。読み方が珍しいのと、かっこいい印象なのか、すぐに覚えてもらえる。社会人になってからは特に、一度で覚えてもらえてお得だよ』

どうしても改名したいのなら、15歳から自分ひとりでも申し立てを行うことも可能です。申立書には「奇妙な名である」「むずかしくて正確に読まれない」「異性とまぎらわしい」などの理由を記入する欄があり、家庭裁判所に正当な理由として認められれば改名できます。
とはいえそのころになれば、ママの後悔は消えているかもしれません。かわいいかわいい、わが子の名前です。何年も繰り返し呼び続ければ、次第に愛着が生まれていくのではないでしょうか?

(参考:裁判所|裁判手続案内 「名の変更許可の申立書(15歳以上)」)


文・鈴木麻子 編集・千永美


引用元:
子どもの名づけに後悔が残るママ。いつか慣れる日はくるの?(ママスタセレクト)