保育士直伝、首が据わる前の方法も

おうち遊びのマンネリを打ち破ろうと、2歳未満の子どもと親が楽しめる室内遊びを紹介する。今回試したのは、道具をほとんど使わない「ふれあい遊び」。赤ちゃんでも、歩けるようになった子でも、保護者とのスキンシップは子どもを笑顔にしてくれる。

 指南役は前回に続き、福井市健康管理センターの保育士・長谷川清美さんと保健師・吉村佳恵さん。月齢の低い子どもに喜ばれやすい“鉄板”の歌や手遊びを習った。

 まず布を使った遊び。バスタオルに乗せて引っ張る。顔の前でガーゼを揺らしたり、ハンカチを手から少しずつ出したりするのも楽しい。首が据わっていないなら、タオルを脇の下あたりで体に巻き、短時間、腹ばいにさせてみよう。首据わりが早まるという。

 遊ぶときは擬音語や擬態語を意識して声に出すのがポイント。「赤ちゃんの耳にとまりやすいです」と教えてくれた。歌つきの遊びの定番は「一本橋こちょこちょ」。子どもをパンに見立てて腕と足にジャムやバターを塗るしぐさをする「フランスパン」や、背中に塩を振るまねをする「きゅうりができた」も受けがいい。ジブリ映画の「さんぽ」の歌にあわせて足を動かしてあげるのも面白い。

 歌なしでも、体を積極的に触ったり動かしたりしてあげることが子どもの発達を助ける。子どもを食べるまねをしたり、くすぐったり、頭でぐりぐりしてみたりしよう。体がしっかりしたら、おなじみの「飛行機」。転落には気をつけて。「高い高い」は首が据わった頃からできる。大人の体の上をはいはいするのは、ちょっとしたアスレチックだ。

 メロディーや動きが分からなければ、動画投稿サイトなどで検索すると理解しやすい。

■1歳の娘と試してみた

 記者も1歳4カ月の次女と「ふれあい遊び」を試してみた。もう歩けるので「赤ちゃん」という感じは薄れているが、どれも無邪気に楽しんでくれた。ふれあい遊びは、時間がないときや、機嫌が悪いときでもすぐに遊んであげられるのがいいところだ。

 良い反応が返ってきたのが「飛行機」。子どもの体を大きく動かせば、ぐずり始めていても、すぐに笑顔を取り戻せた。

 タオルに乗せる遊びも喜んでいた。かなり気に入ったらしく、全くやめようとしないので、部屋中を中腰で歩き回ることに。大人の足腰も鍛えられそうだ。

 子どもと二人きりで過ごすと、のんびりした雰囲気になる。歌を伴う遊びは、妻の前ではちょっと気恥ずかしいが、何とも言えない幸福感があった。

(1)タオルに乗せる
 バスタオルの上に子どもを乗せ、ゆっくり引っ張る。大人が2人いる場合は、それぞれ両端を持ち上げ、ハンモックのように揺らしてみよう。

(2)一本橋こちょこちょ
 子どもの手のひらに大人が指を1本立て、くすぐる。手のひらを優しくたたいて、つまんだ後、人さし指と中指で子どもの腕を駆け上る。最後に体などをくすぐる。

(3)飛行機
 あおむけになった大人のすねに子どもを乗せて、持ち上げる。
子どもが大きくなったら、逆さまになるぐらい角度をつけてみよう。


引用元:
2歳未満児との「鉄板」室内遊び(福井新聞)