子宮頸(けい)がんの診断をする際、組織を切り取って顕微鏡で観察する代わりに、赤外線を使った撮影と人工知能(AI)による画像解読で迅速に判定できる手法を開発したと、大阪大と九州大、ニコンのチームが24日までに、米がん学会誌に発表した。

大阪大の松井崇浩助教(病理学)は「患者の体への負担を減らしながら、組織を調べる専門の病理医と同じレベルの診断ができる」と話した。数年以内に医師の診断を支援する検査機器として実用化する考えだ。

新手法では、内視鏡で組織の深くまで届く近赤外線を当て、反射した光を読み取って組織の立体画像を作成した。これをAIが解読し、細胞核の形などから、正常か、表面にとどまっているがんか、深く食い込んだがんかを判定する。

大阪大と九州大の病院で延べ49例に対し、従来法と新手法でそれぞれ検査をしてみると、新手法は熟練の病理医の判断とほぼ一致した。

これまでのがん診断は、組織を切り取って脱水や染色の処理をし、顕微鏡で観察し判定するまで2日〜1週間かかる。その日のうちに結果が出る新手法は大幅な時間短縮となる。チームはこの手法が他のがんにも使えるとみている。

子宮頸がんは30代後半の若い女性を中心に、国内で年に1万人がかかり、約3千人が死亡している。


引用元:
子宮頸がん、切らずに検査 AIで画像解読(日本経済新聞)