出産した瞬間から「ママ」の肩書を授けられるのに、なかなか自分の気持ちがそれについていかない…。そんなギャップを感じている人は意外と多いようです。「ママ」になるってどういうこと?有識者の見解を聞きました。

専門家に聞いた、30代40代ママに“復職後うつ”が増えている理由]

産婦人科医・医学博士・性科学者 宋 美玄さん

“最良の母=まあまあの母親”!完璧じゃなくたっていつか母になった実感は必ず訪れる
「母になる」、その言葉の重みに押しつぶされそうになったことのない方はいないのではないでしょうか。

子どもを産んだら自然と頭から「母性」なるものが湧いてきて、細切れにしか眠れない日々も子育ての喜びで満たされる、それが優れた女性。そんなイメージが世の母親たちを苦しめてきました。しかし、医学的な見地からは「母親だって人間」に尽きます。出産で体は傷つき、妊娠中に大量に出ていた女性ホルモンは激減、それに伴いメンタルも不安定になる。母乳は、出産直後の一番しんどいときに頻繁に吸わせないと出るようにならない仕組みになっている。そんなこと、産むまで誰も教えてくれなかったですよね。

最近ようやく産後うつの存在や、それが子どもを可愛いと思う気持ちに影響することなどが知られるようになってきました。

「良い母親にならなくては」という真面目な人、「良い母親と思われたい」と周囲の評価を気にする人は特に追い詰められやすい傾向にありますが、イギリスの小児精神科医ドナルド・ウィニコットは「最良の母親は、まあまあの母親である」との名言を残しています。完璧な親より、抜けたところや失敗するところを子どもに見せるほうが子どももホッとするというものではないでしょうか。一人で背負い込まず父親としっかり分担し、「母親」以外の自分の顔も大切にして、気楽に育児してくださいね。いつか「私もお母さんになったなあ」と思える日は必ず来ますので。

●宋 美玄さん
産婦人科医・医学博士・性科学者
2児の子育てと産婦人科医を両立しながら、各メディアで情報発信を行う。主な著書に、ベストセラーとなった『産婦人科医宋美玄先生が 娘に伝えたい性の話』(小学館)

引用元:
産んだその日からママになれるわけじゃない!有識者が答える「ママになるって?」|VERY(Yahoo!JAPANニュース)