「やせているほうがカッコイイ」なんて時代はもう終わりかもしれません。日本女性は、世界的に見ても「やせすぎ」状態ということがわかってきました。妊活への弊害も指摘されています。
生活と体を見直す基本講座「プレコンセプションケア」の視点で、「体重管理」について産科医の佐藤雄一先生に教えてもらいました。

低出生体重児の分娩リスクが高まるやせすぎを防いで健康な赤ちゃんを
「見た目を気にするあまり、普通の体形なのに『もっとやせなきゃ!』とダイエットに励む女性は多いものです。でも、やせすぎると、2500g未満の低出生体重児が生まれやすいことを知らない女性が多すぎます」と警鐘を鳴らす佐藤先生。

低体重児で生まれると、成人になったときの糖尿病の発症頻度が、普通体重で生まれた人に対して高いことが報告されています。「そのほか、冠動脈疾患で亡くなるリスクが高いなど、子どもの将来にまで影響を及ぼすのです」と佐藤先生は強調します。

しかも、先進国の中で低出生体重児の割合が著しく増加しているのは日本だけという事実があります。

出産時だけじゃない!子どもが受け継ぐ負のスパイラルを断ちきる
「やせすぎによる弊害は、低出生体重児をはじめ、在胎週数に比較して小さく生まれるSGA(Small for Gestational Age)、さらに早産のリスクが高いのが研究で明らかにされています」と佐藤先生。この傾向は1990年代以降、急激に増えており、今も横ばいで続いています。

「妊娠してからのケアでは遅すぎるので、必要な栄養素をしっかりとる生活を」(佐藤先生)。

やせすぎ&筋肉不足は出産・子育てにも影響大!めざすはBMI値22前後
妊娠・出産で必要なのは適正な筋肉量です。

「筋肉を鍛えることで、成長ホルモンの分泌が高くなり、性機能も高くなるという研究結果もあるほど。また、順調な出産やその後の子育てのためにも、日ごろから運動することを意識し、筋肉量を高くしておくことをおすすめします」(佐藤先生)。

BMI値は22前後を目安に、やせるよりも、適度な運動で筋肉量を高めた体形維持をおすすめします。

男性のやせすぎは精子の運動率低下につながるので要注意
人間は危険から身を守るために、さまざまな防御システムが備わっています。「男性がやせすぎの場合、影響が出るのは生殖機能です」(佐藤先生)。

筋肉量や脂肪が少ないやせ形は、血行不良になりやすく、その結果、妊娠力の低下を招いてしまうことが指摘されています。さらに海外の研究結果では、やせすぎの男性は標準体形の男性に比べ、精子数が少なく、運動量が低下しているという結果も!

逆に太りすぎると排卵障害の危険性も!適正体重が大切です
やせすぎが問題となる一方で、BMI値が25以上の肥満も増加しているのが問題です。

「肥満は帝王切開や早産のリスクが高まります。そのほかに妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病など、妊娠合併症のリスクもやはり高まります」(佐藤先生)。

さらにBMI値が30以上になると、排卵障害が多いこともわかっているそうなので、適正なBMI値を基準に体重をコントロールしましょう。

引用元:
やせすぎは危険!「妊娠前」の適正体重とは?「プレコンセプションケア(妊娠前管理)」(たまひよONLINE)