食事を食べるスピードが速い女性は、妊娠糖尿病になりやすい可能性があることが報告された。環境省が行っている疫学調査「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」のデータを、大阪大学大学院医学系研究科社会医学講座公衆衛生学の磯博康氏らが解析した結果で、詳細は「Nutrients」5月2日オンライン版に掲載された。

 妊娠糖尿病は妊婦の7%が発症すると報告されており、難産など出産時のトラブルが増えるだけでなく、出産後にも母児ともに代謝性疾患のリスクが高くなる可能性がある。磯氏らは、2011年1月〜2014年3月にエコチル調査に登録された9万7454人の妊婦のうち、単胎妊娠であり糖尿病などの基礎疾患がないなどの条件を満たした8万4811人のデータを用い、摂食速度と妊娠糖尿病発症との関連を検討した。

 摂食速度は、研究登録時に行った「あなたの食べる速度は?」との質問に対する「遅い(とても遅い、と、比較的遅い、の合計)」「中程度」「比較的速い」「とても速い」の回答に基づいて判定した。それぞれの回答割合は、17.8%、41.1%、35.5%、5.7%だった。なお感度分析のため、妊娠後期にも同様の手法で摂食速度を把握した。


引用元:
早食いで「妊娠糖尿病」のリスクが3割増?(毎日新聞)