ゼロ歳児の赤ちゃんは親に抱きしめられると安心することを心拍の変化から確認したと、東邦大や東京大などのチームが発表した。論文が米科学誌に掲載された。

 チームによると、母親109人に1歳未満の自分の乳児を20秒間立った状態で抱きしめてもらい、前後の心拍を比較した。その結果、生後4か月以上の77人中56人(73%)で、心拍の間隔が長くなった。チームは子どもがリラックスし、体を休ませる副交感神経が働いたためだと分析している。

 さらに父親と4か月以上の乳児の組み合わせで調べたところ、乳児の13人中9人(69%)で心拍の間隔がやはり長くなった。父親が育児に携わる時間は「平日の帰宅後、平均して週1〜2日程度」だった。

 これに対し、育児経験がある見知らぬ女性に抱きしめられた4か月以上の乳児13人は、目立った心拍の変化は表れなかった。大人が「抱っこ」に慣れているかどうかは乳児に影響しないとみられる。

 上智大の斎藤慈子准教授(発達心理学)の話「赤ちゃんの世話をする時間の長さにかかわらず、定期的に赤ちゃんと関わりを持つことで、愛着が形成される傾向が出ている」

引用元:
「パパ抱っこ」、赤ちゃんにリラックス効果…研究発表(読売新聞)