健康・美容


女性特有のからだの不調やトラブルで悩んでいませんか。「お医者さんに行くほどではない…」「デリケートなことなので人には聞きにくい…」そんな体の悩みを、All Aboutガイドであり、ポートサイド女性総合クリニック・ビバリータ院長の清水なほみ先生に聞きました。自分のからだと向き合い、健やかに過ごす手助けとなってくれることでしょう。

コロナの影響で不安を抱えてしまうのは、皆さん同じだと思われますが、特に妊婦さんは妊娠中であること、そしてこれから出産を控えているという点で、妊婦さんならではの悩みや不安の声があがってきています。

 下記の調査でも、やはり一番は「情報不足」による漠然とした不安が大きいように思われます。

「新型コロナウイルス」で今、困っていること 〜妊婦さん1,676名アンケート結果発表[2020年04月20日公開](ニンプスラボ)
https://ninpslab.com/2020/04/report-1164/

「妊娠中にコロナにかかったらどうなるの?」という不安については、医学的にもデータが少なすぎてはっきりしたことが言えませんが、日本でも「コロナに感染した妊婦さんの出産」事例がやっと報告され始めています。今のところ、コロナに感染していても赤ちゃんの状態そのものへの影響はなく、分娩時にその妊婦さんから医療従事者へ感染が広がらないようにすることがもっとも重要と考えられています。

「立ち合い分娩ができない」「分娩後の面会ができない」など、人の出入りを制限することによる不便さを訴える声も聞かれますが、万が一産科スタッフにコロナの感染が広がったらその病院の産科全体の機能を失ってしまうのです。妊婦さんにとっては一生に一度のお産が「満足のいくお産」にならないかもしれませんが、今は患者さんと医療従事者が協力し合って「より安全」な環境を整えることがもっとも重要なのだということをご理解いただけたらと思っています。

 前述のアンケートの中で、いくつかあがっていた懸念事項の中から、「両親学級が中止になってしまった」「妊娠中に就業するのが不安」「里帰り出産予定だったけれどどうすればよい?」という3点について、参考になる情報をお伝えします。

両親学級が中止になってしまったら

まず、両親学級はオンラインで受けられるようになってきています。自分の分娩予定の病院が、オンライン両親学級を開催しているかどうかを確認してみましょう。分娩予定の病院でなくても参加できるオンライン両親学級がありますので、こちらを利用してみるのもよいでしょう。

じょさんしonline
https://josanshi-cafe.com/

助産師が提供!オンライン母親学級(ストアカ)
https://www.street-academy.com/myclass/78650

妊娠中に就業するのが不安

妊娠中の就業については、厚生労働省が新たな母子健康管理措置を設置してくれました。これによって、産休時期を待たずに休業することができます。通勤中や勤務中の感染が心配だから妊娠中は休業しておきたいという方は、かかりつけの医師に「母性健康管理指導事項連絡カード」を書いてもらい、職場に提出しましょう。

里帰り出産はできる?

 里帰り出産に関しては、現時点では「できるだけ控えていただきたい」という指針が日本産科婦人科学会などから出されています。どうしても里帰りする場合は、少なくとも30週くらいまでには里帰り先に移動して、移動後2週間以上自宅待機し、健康状態に変化がないことを確認してから里帰り分娩先の病院を受診しましょう。

 また、急に里帰りができなくなって分娩先がなくなってしまった妊婦さんを受け入れてくれる病院のリストが公表されました。里帰りを中止して、近隣の病院で分娩する場合、下記リストを参考に、分娩先を確保するとよいでしょう。

帰省分娩を断念された妊婦さんの受け入れについて(一般社団法人 東京産婦人科医会)
http://www.taog.gr.jp

 健康上の不安、生活の不安、経済的な不安など、いろいろと不安材料が増えてしまっているかもしれません。これから生まれてくる新しい命のためにも、不安を抱え込むのではなく、かかりつけの助産師さんでも区役所の担当者でもよいので、まずは相談してみてくださいね。







All Aboutガイド・清水なほみ

NPO法人女性医療ネットワーク理事・NPO法人ティーンズサポート理事長。日本産婦人科学会専門医で、現在はポートサイド女性総合クリニック・ビバリータ院長。病院に行きづらいという患者さんの悩みを、現役医師の知識を活かしてサポートしている。




引用元:
新型コロナウイルスの影響が心配な妊婦さんへの情報まとめ(ダ・ヴィンチニュース)