新型コロナウイルスで日本中が不安で、何とも言えない気持ちになっています。わが家の小中学生の子どもたちも学校が休校になり、家で過ごす毎日が続いています。私はというと、保育所は通常通り開所しているので、普段と変わらず出勤しています。今回の新型コロナウイルスに限らず、冬場に入ると特に気を付けているのは「感染症」です。特に私の保育所は0〜2歳児の乳幼児しかいないので感染症を「入れない!」という思いは人一倍強いかもしれません。私が保育所で普段している感染症対策。できることから家庭でも取り入れて見てください。
赤ちゃんは抵抗力が弱く、身体の機能が未熟なので、感染症から赤ちゃんの身体を守るためにも、感染症にかかった時にも、赤ちゃんの特性を知っておくと、いざという時の対応を早くとることができます。
・感染症にかかりやすい
生まれたときに母親からもらっていた免疫が減少し5カ月ごろになくなり、感染症にかかるリスクが高くなります。
・呼吸困難になりやすい
大人に比べると、鼻道や後鼻孔が狭く気道が細いので、粘膜が少し腫れると息がしづらくなることもあります。
・脱水を起こしやすい
大人と比べ、体内の水分量が多い赤ちゃん。1日に必要な水分も体重当たりを考えると大人よりも多いのです。そんな時に、熱、嘔吐、下痢などを起こすとあっという間に脱水症状になります。
2歳頃までは抵抗力が弱いので、こじらせてしまうと気管支炎、肺炎、急性中耳炎などの合併症を起こすこともあります。
●感染症の三大要因と予防
感染症の発生には、以下の三大要因があります。
・病原体を排出する「感染源」
・病原体が人、動物等に伝播する(伝わる、広まる)ための「感染経路」
・病原体に対する「感受性」が存在する人、動物等の宿主
感染症を予防するためには、上の三大要因への対策が大切になります。
私たちができるのは「感染経路」を断つことです。感染経路はいくつかありますが今回は4つ紹介します。感染経路に合わせた対策をすることで、感染症から赤ちゃんを守ることができます。
(1)飛沫感染
感染している人がくしゃみや会話をしたときに、小さな病原体が含まれた水滴が口から出て、近くにいる人がこれを吸い込むと感染します。飛沫感染の場合、飛沫を浴びないことが最重要。くしゃみで2メートルも飛ぶと言われますので、咳やくしゃみが出る場合はマスクで鼻と口を覆う、とっさの時は袖で口と鼻を覆うなどして、咳エチケットに気を付けましょう。
(2)空気感染
感染している人の咳やくしゃみなどで口から出た小さな飛沫が乾燥して、拡散。それを吸い込んで遠くの人でも感染します。この場合は、発症者と隔離すること、部屋の換気をすることが基本です。保育所では、普段から1時間に1回10分間換気を行います。また、鼻をかんだティッシュなどにもウイルスが付いているので、発症者が鼻をかんだティッシュは蓋つきのゴミ箱に捨てることも効果があります。
(3)接触感染
感染している人に触れる(キス、抱っこなど)ことで起こる感染と、汚染されたもの(ドアノブ、手すり、遊具など)を介して起こる感染があります。多くが、病原体が付いたものを触って、目、鼻、口を触ることで感染します。効果的なのは、しっかりと手を洗うことです。食事の前後、トイレの後、帰宅時など生活の節目節目の手洗いは大切です。家族とタオルを共用しないことも感染予防になります。また保育所では、感染症が流行っている時期は、毎日の手すりやベビーフェンスの手入れをアルコールや次亜塩素酸ナトリウムなどを使い消毒します。赤ちゃんが舐めたおもちゃは、遊び終わったらその都度お湯で洗って天日干しをします。
(4)経口感染
病原体を含んだ食べ物や水分を経口で摂取することで感染が起きます。経口感染を予防するには、食材を衛生的に取り扱うことが大切になります。赤ちゃんに与える食材は、新鮮なものを使い十分に加熱調理をすることが大切です。また、調理前に手を丁寧に洗い、キレイなタオルで拭くことも大切です。
●家で大人ができること
大人が赤ちゃんにうつさないことももちろんですが、赤ちゃんから感染する場合もありますので、自分を守るためにも普段からの感染症予防の取り組みは効果があります。
◇手洗いなど
・大人は、手洗いうがいをこまめにする
(帰宅時、食事前後、授乳・調乳前、トイレの後、おむつ交換の後、嘔吐物処理の後など)
・赤ちゃんが手を洗える月齢になったら手を洗う。低月齢の場合は濡れガーゼなどで拭く。
・歯ブラシがくっつかないよう保存する
◇部屋の環境
・室温は、夏26〜28度、冬20〜23度。湿度60%
・換気はこまめに行う
・加湿器を使う(水は毎日交換)
・エアコンの手入れを定期的に
・日々のそうじ。気になる場所はアルコールなどで消毒する
◇おもちゃ
・直接口に触れたおもちゃは遊び終わったら、お湯で洗い流す
・定期的に、水洗い、湯拭きをする
◇寝具
・衛生的な布団を使う
・シーツは定期的に洗濯する
・布団は定期的に干して乾燥させる
・尿や糞、嘔吐物で汚れたときは熱湯消毒をする
◇おむつ交換
・下痢便が出ている場合は使い捨て手袋を使う
・下痢便のおむつの処理(ビニール袋で密封する)
保育所で実際に行っている感染症の予防方法をたくさん上げました。今回は感染症のことだったので、とっても堅苦しくなりましたが、できることから始めてみましょう。
最後に我が家の感染症予防の最大のポイントをお話します。上記の予防はもちろん重要なことです。でも、日々を元気に過ごしていくためには、食事、睡眠、運動が基本です。3食を食べて、十分に寝て、適度な運動を心がけること。これが我が家の感染症予防の最大のポイント。我が家は、この休みに、外に出られない子どもたちと一緒に親子3人で縄跳びを始めました。ほんの10分程度の運動ですが、身体を動かすことで汗をかきます。私は3人の中で、縄跳びが一番へたくそ。子ども2人にバカにされながら「ぎゃはははは!!」っと大笑いしていることも、健康の秘訣だなと感じる今日この頃です。
引用元:
赤ちゃんを感染症から守るために保育所でしていることとは? 現役保育士がアドバイス(AERA dot.)