厚生労働省は十二日、一五〇〇グラム未満の低体重で生まれた赤ちゃんに母乳を無償で提供する「母乳バンク」の調査研究を二〇二〇年度に始めると明らかにした。母乳バンクの「ドナーミルク」を全国の病院に届ける体制の整備につなげる。低体重児は平均的な体重で生まれる赤ちゃんより病気にかかるリスクが高く、母乳栄養が予防に役立つとの海外の研究もある。


 同省の渡辺由美子・子ども家庭局長は衆院予算委員会で「わが国における母乳バンクの有効性と安全性について、科学的知見の収集に取り組む研究を始める」と述べた。堀内詔子氏(自民)への答弁。研究期間は三年程度で単年度予算は一千万円。早ければ二三年度から事業化する。


 母乳バンクは、低体重の赤ちゃんに母親が母乳を与えられない場合に、別の産後の女性が寄付した母乳を無償で提供する仕組み。一五〇〇グラム未満の赤ちゃんは年間七千人ほど生まれており、ドナーミルクを必要とする赤ちゃんは年間三千人程度とみられている。


 日本の母乳バンクは現在、昭和大江東豊洲病院内の一カ所のみ。同病院は昨年、百七人にドナーミルクを提供したが、需要に追いついていないという。 (坂田奈央)


引用元:
母乳バンク 全国整備へ 政府、低体重児の病気予防期待(東京新聞)