特定不妊治療(体外受精、顕微授精)に対する室蘭市の助成事業は、2019年度で5年目を迎えた。利用件数は毎年30〜40件台を保っており、不妊で悩む夫婦の選択肢を広げる制度が着実に浸透している。市では、20年度(令和2年度)も「特定不妊治療に取り組む市民を後押ししていきたい」(健康推進課)とする。
市の助成は、重点施策「子育て支援のブランド化(子育て応援プラン)」として15年度(平成27年度)から実施。道の「特定不妊治療費助成事業」(1回の治療につき15万円まで助成)に該当する市民を対象に独自に1回5万円を助成する。
対象は(1)採取した卵子をシャーレの中で精子と一緒にし、受精を待って子宮内に戻す「体外受精」(2)顕微鏡で確認しながら卵子の中に精子を直接注入する「顕微授精」−の特定不妊治療。また、特定不妊治療の一環で、精巣または精巣上体から直接、精子を採取する男性不妊治療を受ける人についても16年度から対象になった。
これらの治療はいずれも保険適用外で、1回平均30〜50万円の費用が必要という。経済的な負担も大きくなるため、道と市の助成を受けることで、自己負担する費用が軽減できる格好だ。
市によると、初年度となる15年度の助成は32件。以降も30〜40件台で推移し、19年度は昨年12月末現在で29件。また、妊娠した女性に渡される母子健康手帳の交付件数は、15〜18年度の4年間で計47件。ただ、男性不妊治療への助成は2件にとどまっている。
特定不妊治療は、晩婚化などを背景にニーズが高まっているとみられる一方で、年齢が上がるとともに治療の成功率は下がる−との報告もある。市は「不妊で悩む夫婦に対し有意義な制度となるよう、引き続き取り組んでいきたい」(健康推進課)としている。
引用元:
5年目迎え室蘭市の特定不妊治療助成事業が着実に浸透(室蘭民報)