「AYA世代」と呼ばれる若者のがんへの理解を深める公開講座が二十四日、浜松市中区の聖隷浜松病院であり、約百六十人が耳を傾けた。乳がんに罹患(りかん)した経験があるアイドルグループSKE48の元メンバーでタレントの矢方美紀さん(27)も登壇し、「前向きに一歩ずつ」の題で自身の経験を語った。
矢方さんは二十五歳の時に乳がんを発症し、左乳房を全摘。抗がん剤、放射線による治療を終え、現在はホルモン療法を続けている。
矢方さんは「病気とは無縁で、自分の年齢では乳がんは関係ないと思っていた」と振り返り、全摘の選択については「なくなっても手術で乳房再建ができることを知り、前向きに考えられた」と話した。
手術の十日後から仕事に復帰したという矢方さん。「自分の目指す声優という仕事が希望となった。つらいことはたくさんあったけれど、がんだから、病気だから全てが悲しいとか、仕事がまったくできないということにしたくなかった」と心境を語った。
AYA世代は、十代半ばから四十歳未満の人の呼称。AYA世代でがんを発症する人は年間二万一千四百人に上るとされる。矢方さんは「自分とは無関係と思わず、何が起きてもいいように、最低限の知識を持ってほしい」と呼び掛けた。
講座ではこのほか、AYA世代の患者や家族のサポート、患者団体の取り組みなども紹介した。
(篠塚辰徳)
引用元:
乳がん闘病経験語る 元SKE48の矢方さん(中日新聞)