帝王切開で出産後、傷の治りが遅いと心配になってしまいますよね。相談者さんはケロイド体質で、傷跡が赤く膨らんでしまっているようです。傷跡のケアで何か良い方法はあるのでしょうか。専門家に相談してみました。



20代、女性からの相談:「帝王切開後の傷跡のケア方法は?」


『4ヶ月前に帝王切開で出産したのですが、ケロイド体質で傷跡がかなり赤く膨らんでいます。もし効く薬があるのであれば病院に行けば処方していただけるのでしょうか。また、ホームケアの仕方を教えていただきたいです。ケロイド体質でも気をつければ傷跡が目立たなくなったりしますか?今は傷跡テープを貼っているだけなのですが、他にもなにかケアをするべきなのか教えていただきたいです。(20代・女性)』





帝王切開後の傷がケロイドになってしまうことがある

一般的な傷は時間が経過すれば目立ちにくくなりますが、ケロイド体質の方は赤く盛り上がったような傷跡になる場合があります。傷跡テープの固定をしていてもケロイドになってしまうことがあるようです。




『一般的な傷は、傷跡が残っても時間の経過とともに徐々に肌色〜白色になり、目立たなくなりますが、ケロイド体質の方は炎症が強く、赤く盛り上がったような傷跡になり、かゆみや痛みを伴うこともあります。原因は、傷の深さ・場所・経過の途中で起きる炎症・ホルモンバランス・アレルギーや高血圧などの持病など様々で、遺伝的な要素もあります。(看護師)』






『帝王切開後の傷跡は、質問者様が行っている、テープの固定を行うことの有効性が報告されています。しかし、体質が大きく関係しており、ケロイド体質の場合はテープ固定を適切に行っていても、ケロイドになってしまうこともあります。テープの固定は根気強く行う必要があり、半年ほどは継続したほうがよいという意見もあります。(保育園看護師)』





ケロイドの治療は専門医に相談しよう

ケロイドのようになった傷跡の治療は、内服薬や外科的処置などの選択肢があります。一度皮膚科や形成外科を受診して、相談してみましょう。




『赤く盛り上がった傷跡の治療としては、抗アレルギー薬の服用・ステロイドの軟膏または貼り薬や注射・レーザー治療・傷跡を圧迫する治療などがあり、手術で傷跡を除去する方法もあります。初期の段階で治療すれば、完治することもあるようですが、時間の経過や傷の状態によって、適切な治療法は変わってきます。ケロイドのように残っている傷跡の治療は、皮膚科ではなく、形成外科がいいと思います。一度、受診してみてください。(看護師)』






『お薬についてはお医者さんによって意見が異なることもありますが、トラニラストという内服薬や、漢方の柴苓湯が有効とされています。また、内服薬の他にも、外科的処置やステロイドの使用など、ケロイドのような傷跡に対する治療法には状態に応じた選択肢があります。一度形成外科や皮膚科を受診し、専門医に相談してみるとよいでしょう。(保育園看護師)』





帝王切開後の傷跡がケロイドのように残ってしまう場合もあります。ホームケアとしては傷跡テープの固定があり、半年は続けた方が良いという意見もあります。また、ケロイドのようになった傷跡の治療法は傷の状態に応じて選択肢が異なるため、一度皮膚科や形成外科の専門医に相談してみましょう。



監修者:座波 朝香(ざは・あさか)
助産師・保健師・看護師・タッチケアトレーナー。病院産婦人科での勤務を経て、株式会社 とらうべ 社員。妊娠・育児相談、産後ケアや赤ちゃんタッチをはじめ妊娠・育児講座などに定評があり、精力的に活動中。




引用元:
ケロイドになってしまう…帝王切開後の傷跡のケア方法とは?(ニコニコニュース)