2018年に米トークショーで、ある簡単な調査が行われました。

文字盤と針のあるアナログ時計を子どもに見せて、表示されているのが何時何分かわかるかと尋ねたのです。

アナログ時計を読めない子どもが多かった


子どもたちはもちろん、今でも学校で時計の見方を学習します。

とはいえ、多くの子どもたちにとって、教室の外でアナログ時計を目にする機会が減っていることは想像に難くありません。

考えてみれば、6歳になるうちの子が家の中で目にする時計は、電子レンジに表示されているデジタル時計だけです。

私は、壁に時計をかけてみようと思ったことさえありませんでした。夫も私も、つねに腕時計を身に着けているか、携帯電話を持っているから。

デジタル時計にはないアナログ時計のメリット

しかし、タイムマネジメントの専門家によると、アナログ時計は、デジタル時計では教えられないことを子どもに教えてくれるそうです。

それは、「時間は進む」ということ。

学習のやり方についてアドバイスするアカデミックコーチのLeslie Josel氏は、親御さんたちによく、「バスルームも含めて、子どもが過ごすすべての部屋にアナログ時計を置いてください」というアドバイスをしています(ティーンエイジャーの子どもがいる家庭では、バスルームに時計を設置するのは必要不可欠だそうです)。

Josel氏は自身の動画シリーズのなかで、「デジタル時計の問題点は、ひとつの時間、つまり現在しか教えてくれないところです」と話しています。


デジタル時計では、どのくらい時間が経ったのか、あるいは、あとどのくらい時間が残っているのかがわかりません。

アナログ時計(とくに秒針があるもの)の場合、子どもは時間が進行するその経過を視覚化できます。

そのため、過去や未来と比較したかたちでの「今この瞬間」を、もっと意識できるようになるのです。

そうすることで、たとえば、「お皿を洗う」「本の感想を書く」といった特定のタスクを完了するまであとどのくらいかかるのか、という感覚がつかみやすくなります。

そして、それに応じて計画を立てられるのです。プロジェクトを小さなピースに分割することが、もっと直感的にできるようになるわけです。

アナログ時計の具体的な活用法

どんなアナログ時計がいいか、についてですが、シンプルなもののほうがいいでしょう。

大きくて見やすい時計を選んでください。

家のあちこちにアナログ時計をかけたら、時間について子どもたちに話しかけましょう。できれば頻繁に。

たとえば「集合時間は2時で、そこに着くまで15分かかるの。だったら、何時に家を出たらいいと思う?」というように尋ねるのです。

そうしているうちにやがて、親が促す必要はなくなるでしょう。

子どもが時間を「見る」ことが増えれば、時間に応じて行動することもできるようになっていきます。

そうしたスキルは、今後どんな新しいタイプのデジタルデバイスが登場しようとも、必ず必要になるものです。


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Image: Unsplash

Source: Common Core, YouTube

Michelle Woo - Lifehacker US[原文]

訳:遠藤康子/ガリレオ



引用元:
子どものいる家庭に「アナログ時計」が必要な理由|育児ハック(.Lifehacker JAPAN)