夫と「真面目に子供のことで話をしたい!」と思っていても、ワンオペ育児の上に夫の帰宅時間が遅いと、ゆっくり夫婦2人で話すことができないと悩むことありませんか?

筆者の夫は、仕事の日ははどんなに早くても帰宅は夜の10時半で、それも年に数回あるかないかです。平日の筆者は完全にワンオペ育児ということもあり、疲れ果てて3人の子供たちとそのまま寝てしまうことも多くあります。そして翌朝、「子供の勉強について夫と話をしたかったけど、また寝落ちした」と後悔することの繰り返し。


このように、子供の教育や学校での様子などを話し合いたくても、なかなか実現できない状態が続きました。それならばと、休日に子供の前で勉強の話をすると、「休みの日に勉強の話はしない!」と子供たちから邪魔される可能性も高く、切り出せません。また、「子供の家庭学習量を増やそうと思っている」と帰宅後の夫に話を振って、逆に夫婦げんかになることもありました。

こういったジレンマを解消すべく様々なことを実践してきた結果、夫婦間でスムーズに子供に関する話をするコツを掴めてきたのです。これは子供以外のテーマでも応用できると思うので、参考にしてみてください。

帰りが遅くて普段の子供の様子が分からない夫

筆者の夫は子煩悩な方だと思いますが、帰宅時間が遅いこともあり、平日の子供たちの様子は全く分かりません。学校の話は、休日子供たちに直接聞くか、筆者経由でのみ知ります。

平日、帰宅してきて口に出す学校であった話や、「宿題終わったら遊びに行っていい?」という子供の声も、有休やインフルエンザなどの体調不良で会社を休まない限り、夫が耳にすることはありません。普段はリアルタイムで子供の学校後の様子を見ることができないのです。

在宅で仕事をしている筆者は、子供たちが帰ってきたら就寝までずっと一緒にいます。そのため、学校で何が流行っているとか、抜き打ちテストで散々な結果だったという話もダイレクトに聞けます。しかし、子供は時間の間隔があいてしまうと何気ない学校の日常を自分たちから口にすることはありません。つまり、夫と筆者とでは子供に関する情報量が圧倒的に違うのです。

知っていると思って子供の話を振ったら些細なことで夫婦喧嘩に

2人目の子供が小学1年生の頃の話です。学年主任の先生の考えで学習指導がとても甘く、家庭学習量を増やそうかと悩んでいました。

子供は、小学校ではこういう学習ペースだと思い込んでいたので、「学校の勉強や宿題だけでは少ない」と筆者が言っても納得してくれなさそうでした。その上、クラス担任の先生に懐いていたので、学校の先生の悪口のように聞こえるこの問題を、ストレートに子供に言うのを避けたい思いもありました。

とりあえず、「夏休み明けから繰り上がりの足し算もあるから、少し学習量を増やそう」と子供に提案し、市販の問題集に取り組ませようとしました。筆者がたまたま起きていた夜、その考えを帰宅したばかりの夫に振ったのですが、夫は苦言を呈してきました。

「勉強より、まずは体力つけることが大切だと思うけど」という言葉に、ずっと悩んでいた筆者はカチンときたのです。「何も知らなのに偉そうなこと言って!」と、思わず日頃のワンオペ育児の不満をぶつけてしまいました。その後、夫婦げんかに発展したのは当然の流れでした。

建設的な会話をするためには事前に大切な情報を伝えておく

夜中に夫婦げんかをすると気分がとても悪くなることを経験してから、筆者は夫とスムーズに話し合えるようにするための作戦を考えました。

作戦1. 子供たちの普段の様子は小さなことでも伝える

ワンオペ育児をしていると、どうしても子供に関する夫婦間の情報量の違いが生まれてしまいます。同等にすることは不可能ですが、その割合を少しでも近いものにしていくよう、小さなことでも夫に伝えることにしました。メールで送るのも良いですが、ノートに今日会った出来事を簡単に書き、帰宅した夫が読むようにしました。ノートなら簡単に読み返せて、子供の変化にも気がつきやすいという利点もあります。

夫にはコメントなどは求めず、ただ読んでもらうことに。たとえば、「学校の図工でのこぎりを使ったけど、上手に使えたそうです」など、学校での1コマを教えて普段の様子を知ってもらうことにしました。

作戦2. 仕事が忙しそうな時に子供の悩み事を相談するのは控える

夜中に夫婦げんかになったのは、夫は大きな仕事を控えてプレッシャーを感じている時でした。そこに子供の相談をしたことから「ワンオペ育児」発言につながり、口論となったのです。

一方、夫はワンオペ育児になっていることを申し訳ないと思い、罪悪感を抱えています。思い悩んでいる育児のことと、仕事のストレスから、けんかへと発展してしまいました。この出来事から筆者も反省し、夫の前で自らワンオペ育児と口にするのを控え、仕事が忙しい時は子供に関する悩み事を相談するのはやめるようにしました。

作戦3. 休日の2人きりになった時に話し合いする

仕事から帰ってきた直後は、疲れてちゃんと話を聞いてくれないこともあります。そのため、リラックスしている休日に話を振ることにしました。休日は子供たちと遊んだり触れ合うことをする夫ですが、夫婦2人きりになった時を見逃さず、子供の教育や学校生活で気になることを話し合っています。

最近は、英語教育や新教育改革で学校の授業が少し変わってきていることについて、家でできる準備はないかとお互いに意見を出し合いました。平日は夫も仕事のスイッチが入っていてなかなか切り替えができないこともあり、休日に変更したのですが、それ以来夫婦げんかは一度も起きていません。

夫も子供の情報を知りたい!

妻のワンオペ育児に、全ての夫が無関心とは限りません。筆者の夫は仕事の関係で平日はほとんど子供たちの様子を知ることができず、苦しい思いをしています。そういった夫の気持ちを汲みつつ、日頃から子供たちの学校生活を伝えておくと、教育問題で話をしたいときに夫婦間の認識のズレを解消するのに役立つでしょう。

中山 まち子



引用元:
夫婦げんかの末にたどり着いた、ワンオペ育児でも夫と上手く子供の話をするコツ〈LIMO<リーモ>)