産後うつを防ぐには、自宅から半径1・5キロ以内の支援が鍵−。子育て支援活動などに取り組む兵庫県西宮市の2団体が産前産後の男女を対象にしたアンケートの結果、こんな傾向が明らかになった。女性が育児や家事を主体的に担い、相談できる相手が身近にいない現状も浮き彫りになり、団体は「徒歩圏内の支援が産前から必要」としている。(中川 恵)

 家事や子育てを助け合うグループ「a little(ア・リトル)」と、地域づくりに取り組む認定NPO法人「ムラのミライ」が2018年度から3年かけて行う「西宮で広げる、地域で助け合う子育ての輪」プロジェクトの一環。

 昨年実施したアンケートは、104人(妊婦19人、妊婦の男性パートナー4人、0〜3歳の子どもがいる女性76人、同男性5人)から回答を得て、うち59人から個別に詳細を聞き取った。

 子どもがいる人の回答は、産前産後に体や子ども、心の悩みを抱えており、その相談相手はパートナーや実母など個人的なつながりのある人が7割に上った。全員に1週間で夫婦が行った家事や育児を尋ねると、夫の関わりは多いが、妻の段取りがあるなど、妻の負担感が大きかった。

 個別の聞き取りでは、自宅と、手伝いを頼んだり悩みを相談したりした人の位置を地図上に落とした。すると、相談相手の7割強が自宅から半径1・5キロ圏内に収まった。数は平均2人で、多い人は家族のほか訪問助産師や病児保育の病院など、身内以外のつながりを含め8人を挙げた。

 両団体は半径1キロがベビーカーで歩ける距離、同1・5キロが徒歩15分圏内だとし「産後は心身共に疲れるので新たなつながりを築くのは難しく、産前からの支援が大切」とする。

 この結果を基に、両団体は本年度、産前産後の夫婦向け講座や、地域子育てサポーター養成講座を開き、支援の輪を広げるという。

 アンケート結果をまとめた小冊子は千部を作製。西宮市男女共同参画センターウエーブの情報コーナーに置き、配布できる場所も募っている。


引用元:
半径1・5キロの支援が産後うつ防ぐ鍵 西宮の団体が報告(神戸新聞)